ペースノートを1から作る大変さを実感
毎回マシンも違うので苦戦ぎみ
私は今までラリージャパンでは村田選手、XCRでは番場選手とベテランドライバーさんと組ませていただいていて、昨年初めてラリーを始めたばかりの星選手と組ませていただきました。この時はノートを1からつくる難しさにぶつかりましたが、今年組んだ田部井選手はスバル・BRZで東日本チャンピオン経験があるので、ノートがある程度作り上がってきている選手です。
マシンやタイヤが今までと違うことから、ノートの情報量が多くて運転に集中しきれなくなってしまい、モントレーでは上手くアジャストしきれませんでした。モントレー後のトレーニングで今まで日本語だったペースノートを英語に変え、トレーニングで学んだ言葉も取り入れたりといろいろ試してペースノートの精度を上げていってるのですが、ペースノートの大切さと難しさを今年も改めて感じています。
また、今年のCUSCO RACINGの他チームと違う点は、毎戦同じ車両ではないということ。6名のドライバーの中にはずっと同じ車両の選手もいますが、田部井選手は飛鳥ではDAT、モントレーではMTでした。1戦のみだと車両に慣れることは難しいのですが、こうして車両違いに乗れる経験もないので、引き出しを作るにはかなり勉強になる2戦でした。
ドライバーだけではなく、コ・ドライバーとしてもこうした経験ができること、フィーリングの違いも体感できるのは、とても貴重な経験です。
CUSCO RACINGという大きなチームで参戦できることもなかなかありません。終わったあとにメカニックさんにデータ解析をしてもらい、反省会ができることもとてもありがたい環境で、データを振り返ってあの時のあの感覚が……と、ホントに勉強になることばかり!
MCCを観戦するならドライバー1人1人に注目すると面白い
今年のMCCはスポット参戦に加えてドライバーが変わったり、車両も毎回違うので普段の参戦からするとちょっと特殊ですが、1戦1戦しっかり学び、次に繋げていきたいと思います。
MCCでは個性豊かな若手ドライバーが、もがきながらも着実にステップアップしているカテゴリーです。ランキングを見ると大竹選手がダントツで速さをみせていますが、1人1人に注目すると、その伸び代や自信のあるステージが違ったりと、とても面白いのです。
今年の全日本ラリーもあと残り半分。どんな戦いになるのか、どんな走りをするのか、ぜひ注目してください! 私も今年はあと1戦参戦するので、どの選手とどのマシンで出るのかお楽しみに。

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