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T教授の「戦略的衝動買い」 第833回

Galaxy Watch Ultra+ワンナンバーサービスを同期衝動買い

2025年06月28日 12時00分更新

文● T教授、撮影●T教授、編集●ASCII

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「ahamo」を契約したら「ワンナンバーサービス」が使えるので
eSIM対応のスマートウォッチを衝動買い

 この十数年、筆者は海外渡航時の通信手段として現地でプリペイドSIMを購入するスタイルを貫いてきた。しかし近年は、eSIMの普及や通信事情の多様化もあって、「現地SIM入手」という行為自体がやや煩雑になってきた印象がある。

Galaxy Watch

今回はGalaxy Watchの最上位モデル「Galaxy Watch Ultra」を衝動買い。“準スマホ”としての実力を確かめた

 そこで思い切って、国内外を問わずに使えるドコモの「ahamo」に回線を一本化した。料金は最安ではないが、通信の安定性や海外ローミングを考えるとコストパフォーマンスは非常に良好だ。

 そして今回、その“ahamoの副産物”とも言える「ワンナンバーサービス」を活用すべく、スマートウォッチ「Galaxy Watch Ultra」の導入を決断。単なる時計ではなく、通話・通知・決済すべてが手首で完結する、腕に装着する“準スマホ”としての実力を確かめたくなった。

単なるガジェットとは思えない存在感の「Galaxy Watch Ultra」

 今回、筆者が計画的衝動買いを遂行した最初の理由は、Galaxy Watch Ultraがahamoとも併用できるワンナンバーサービス対応のスマートウオッチであること。そして2つめには、サムスンの最上位モデルであるという点だ。

 47mmという大型フレームは、スマートウォッチの中でも最大級。チタン合金の筐体と厚みのあるデザインは、単なるガジェットとは思えない存在感を放つ。同梱品は本体のほかに、クイックスタートガイド(日本語対応)、シリコン製バンド、専用ワイヤレス充電ケーブルとシンプルだ。

Galaxy Watch
Galaxy Watch

10万円を超える製品だが、パッケージや中身は実にシンプル

 筆者がこの製品を選んだ3番目の理由はやや特殊だ。愛用している「膝をついた騎士の像が腕時計を捧げ持つ」形の充電スタンドに、このGalaxy Watch Ultraの充電パッドがキッチリと収まると予測していたのだ。結果は写真の通り、完璧にフィットした。

Galaxy Watch
Galaxy Watch

筆者が愛用する充電スタンドに完璧にフィットした

決済サービスに対応しているのは便利だが
リーダーにかざすときの角度に多少注意が必要なのは残念

 機能面でまず着手したのは「Suica」と「VISAカード」の登録だ。交通系ICとしてのSuicaは、FeliCa対応モデルであれば当然のように動作する。だが実際の改札通過時やコンビニでの決済時にはかざす位置や角度に多少注意が必要だ。パッケージ横にもその点が強調されている。腕時計型の決済端末がまだ完全には一般化していないことを示す好例だろう。

Galaxy Watch
Galaxy Watch
Galaxy Watch

FeliCaを搭載しており、SuicaやiDでの決済が可能だが、リーダーに対するタッチの仕方はやや注意が求められる

 Galaxy Watch Ultraはスクリーンショットの取得も容易だ。スクショの画像は母艦のスマホのギャラリーへ自動で転送・収納される。ウォッチフェイスの自由度も高く、なんちゃってSBB CFF(スイス国鉄)の名物アナログフェイスから、愛犬の写真を使ったオリジナルのものまで、自在に切り替えて楽しんでいる。

Galaxy Watch
Galaxy Watch
Galaxy Watch

ウォッチフェイスをいろいろと入れ替えられるのもスマートウォッチの魅力の1つだろう

 続いての設定はワンナンバーサービス。これは、スマホとスマートウォッチが同じ電話番号を共有することで、腕時計単体での発信・受信・データ通信が可能になるドコモのサービスだ。利用料金は月550円と手頃で、1台目まではこの金額で済む。2台目以降は「マルチデバイスオプション」となり、別途同額が加算される。

eSIM搭載のGalaxy Watch Ultraは
スマホを持って出なくても不安感なしで大変有能

 設定は驚くほどスムーズだった。Samsungの「Galaxy Wearable」アプリを使えば、近接するGalaxy Watch Ultraを自動的に検出し、初期セットアップからeSIM設定までを一気通貫でしてくれる。

Galaxy Watch
Galaxy Watch

ワンナンバーの設定は手順に従えば簡単だった

 本体側では、設定画面からも通信状態が視認できる。スマホとBluetooth圏内にいるときはBluetooth経由、圏外になると自動的にWi-Fiまたは4G通信へと切り替わる。筆者はGalaxy S24 Ultraを母艦として使用しており、両者は同一番号を共有する“デュアル端末”という位置づけになる。基本的にモバイルネットワークの設定を「自動」に設定しておくことでスムースな切り替えが実現する。

Galaxy Watch

スマホとスマートウォッチの両方に同時に着信が来る。eSIM搭載なので、スマホと離れていても大丈夫だ

Galaxy Watch
Galaxy Watch

スマホが近くにある状態ではBluetoothでスマホと接続。着信や通信もスマホ経由で行なわれる

Galaxy Watch
Galaxy Watch

スマホが近くにない場合は、4Gネットワーク経由でネットに接続する。その切替は自動的なので意識する必要が無い

 実際の運用で試したのは、自宅にスマホを置いたままランチに出かけるシーンだ。自宅に置いた親機(母艦)であるスマホから離れ、また自宅に戻ることで以下のような一連の変化となる。ステータスの変化はWatch Faceや設定の通信画面に適時表示される。

1. 自室を出るとしばらくしてBluetoothが切れる
2. 家からもっと離れるとWi-Fiも途切れる
3. 一瞬「通信ナシ」状態になるが……
4. 自動的に4G接続を確立し、着信や通知が復活する
5. 帰宅するとBluetoothに切り替えられ、モード復帰する

 この変化は極めて自然で、スマホを忘れた不安感をほとんど感じさせない。手首だけで生活をカバーできる感覚は、まさに近未来的だ。また、基本的な機能ではあるが、スマートウォッチの多くはWatch FaceをPCやスマホのデスクトップのようにさまざまなお知らせの表示やタップでアプリの起動もできるダッシュボード的な要素を持っている。

 約2週間ほど毎日Galaxy Watch Ultraを使った結果、現在の筆者のWatch Faceに設定しているショートカットは以下のとおりだ。あとはGoogleアシスタントの代わりに、タップでGeminiやChatGPTへの音声発話と返答が実現するようになれば、ひとまずの完成だろう。

・コンパス(方位:最外周)
・現在時刻・カレンダー
・バッテリー残量・歩数計
・心拍計
・Gmail/LINEの通知と表示リンク
・Google Assistantの呼び出し
・Google Keepメモ起動

Galaxy Watch

ホーム画面に表示させる情報の選択も完成に至った

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