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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第110回

グーグルの動画生成AI「Veo 3」が圧倒的、だけど高すぎ

2025年06月09日 07時00分更新

文● 新清士

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「ピザにパイナップルを載せた容疑で逮捕」動画がバズる

 SNS(X)でも、ユーザーたちが様々な作成した動画を公開しています。

 Xで広く話題になり、いわゆる“バズり”状態になっていたのは、TechHallaさんが公開した「ピザにパイナップルを乗せた容疑で、各国で逮捕者が相次ぐ」というネタ動画シリーズ。最初にアメリカ、次はロシア、スペイン、エジプト、イギリス、日本と、様々な国で容疑者が逮捕されていくというものですが、国の雰囲気や特徴がうまく出ていて笑えます。同じテキストプロンプトで、国名だけ変えて生成していると考えられるのですが、それぞれのお国柄がうまく動画に反映されており、音声と効果音も相まって、これまでのAI動画とは異なる圧倒的な品質の高さを見せていました。

▲アメリカが舞台

▲エジプトが舞台

▲日本が舞台

 Rory Flynn氏は、モナコグランプリ風のF1レースをテーマにした、1分ほどの映像作品を投稿していました。Veo 3だけでなく、「Runway」や「Elevenlabs」などのAIサービスをいくつも使い、音声や効果音までついた、予告編風の映像です。プロンプトも公開されていますが、F1で町中を疾走するシーンの多くがVeo 3を使って生成されたと考えられます。

 アニメ風の画像では、Subaさんが、バーチャルYouTuberによるゲーム実況風の動画を生成していました。架空のゲームを紹介する動画という複雑な構成でも、YouTubeにありそうなものを、“それっぽい”品質で作ることができています。

 よしかいさんは、VTuberが現実のリアルに登場して、ファンと交流する様子を作り出していました。アニメ風の画像とリアルな画像とが問題なく混在できるようです。

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