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COMPUTEX TAIPEI 2025レポート 第39回

QNAPがCore i3を搭載したNAS「TS-h974TX」など新製品を多数展示

2025年05月23日 22時15分更新

文● 中山 智 編集●北村/ASCII

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豊富な拡張カードおよびアダプターオプション

 QNAPはNASやPCの接続性や機能を強化するための多様な拡張カードやアダプターも提供している。USBポートからイーサネットに変換するドングル製品は、2ポートの10GBASE-Tへの変換に対応する「QNA-UC1-G2T」や、デュアルポート10G SFP+「QNA-UC1-G2SF」、USB4からデュアルポート25Gへの変換に対応する「QNA-UC25G2SF」といった、複数をラインナップ。

 これらのドングルはすべてファンレス設計で、特に「QNA-UC25G2SF」は非常に強力でより多くの電力を必要とするため外部電源を使用するが、使用中の温度上昇は少なく、触っても暖かい程度に抑えられているとのこと。

 拡張カードとしては、最新世代ICを搭載したSAS HBAカードや、100ギガビット2ポートPCIe拡張カード、10ギガビットSFP+拡張カードが紹介された。また、最近普及が進んでいるE1.SフォームファクターのPCIeインターフェースに対応した拡張カードも展示された。これには、E1.Sから10ギガビットTへの変換カードやE1.Sベイを持つストレージエンクロージャー対応カードが含まれる。

 特にアピールしていたのが、TVS-AIh1688ATXで利用可能なThunderbolt 5 2ポート拡張カード「QXP-T52P」。これはビデオ編集などの帯域幅を多く必要とする用途に有用であるためだ。

強化されたネットワーキング製品群

 ネットワーキング製品の分野では、複数の新しいスイッチ製品が発表された。中でも注目されたのは、第4四半期の投入が予定されているエンタープライズインフラ向けの高密度スイッチである。特に上位モデルの「QSW-M7230-2X4F24T」は、24ポートの10G、4ポートの25G、そして2つの100Gポートを搭載し、さらにPoE(Power over Ethernet)のバリアントも提供される。これにより、電力供給とデータ通信を1本のイーサネットケーブルで行なえるため、エンタープライズ環境での設置・運用が容易になる。

 ライトマネージドスイッチの「QSW-L3208-2C6T」を紹介。このモデルは8ポートの10G RJ45ポートと2ポートのSFPポートを備えている。個人のホームユースに推奨されており、例えばNASの10G SFPポートでPCと接続し、高速なファイルアクセス、ビデオ編集、レンダリング、あるいはローカルLLM AIの実行などに活用できるとしている。PCにSFPアダプターを接続し、このスイッチを介してNASと繋ぐことで、これらの作業をホームネットワーク内で高速に行うことが可能になる。

 ルーターソリューションも発表された。小型の1G対応ルーターは無線アンテナを内蔵し、メッシュVPNの構築に対応する。「QHora-301W」は、2ポートの10G、1ポートの2.5Gポートを備え、Wi-Fi 6ルーター機能も内蔵している。このルーターは家庭でのVPNサーバー構築、Wi-Fi提供、オフィスへのトンネル構築など、多様な用途に利用できる。

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