LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパンのタグ・ホイヤーは5月23日、新作「タグ・ホイヤー モナコ スプリットセコンド クロノグラフ」を発表した。5月より発売予定で、価格は2084万5000円(税込予価)となっている。
革新的チタンと複雑機構が織りなす
新生「モナコ スプリットセコンド クロノグラフ」
1969年誕生の「モナコ」コレクションは、タグ・ホイヤーのアイコンとして今も人気を博す。角型ケース、左側に配置されたリューズが特徴で、発売当時は世界初の防水性能を備えた自動巻角型クロノグラフ腕時計として登場し、歴史に名を刻んだ。
一方で、タグ・ホイヤーのスプリットセコンド クロノグラフへの情熱は1世紀以上前に遡る。1916年には1/100秒単位で2つの時間を計測できるストップウォッチ「マイクロスプリット」を開発し、オリンピック競技やモータースポーツ計時の分野で地位を築いた。この複雑機構への探求は、2024年に「タグ・ホイヤー モナコ スプリットセコンド クロノグラフ」として結実し、そして今回の素材革新という新たな次元へと進化を遂げた。
2025年モデル最大の注目点は、独自開発されたチタン素材「TH-チタン」の採用だ。「TH-チタン」は、もともと航空宇宙や高性能自動車部品などに用いられる高強度・耐食性に優れた特殊なチタン合金をベースに、時計ケース用に開発されたものだ。4年以上の歳月をかけてタグ・ホイヤー ラボが主導して生み出したこの素材は特殊な熱処理によって構造が変容し、表面に光の反射で変化する模様が現れる。
心臓部には、ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエ社と共同開発したチタン製キャリバー「TH81-00」を搭載。わずか30gというこのムーブメントは、2つの異なる時間を同時に計測できる高度な複雑機構「スプリットセコンド(ラトラパンテ)」を備え、卓越した精度と機能性を提供する。ケースからムーブメントにいたるまでチタンを採用することで、ストラップとバックルを含めた総重量は86gという軽量化を実現している。
デザイン面では、サファイアクリスタルのベゼルとダイヤルが構造的な奥行きとメカニズムを際立たせる。ブラックオパーリンのカウンターに対し、スプリットセコンド針やプッシュボタンには視認性の高いライムグリーンを採用し、モータースポーツとのつながりを表現。ケース背面も全面サファイアクリスタル仕様とすることで、タグ・ホイヤー シールド型のローターや手作業によるチェッカーフラッグパターンなど、キャリバーTH81-00のディテールを鑑賞できる贅沢な作りに仕上げている。
主なスペックは、キャリバー TH81-00搭載、自動巻き、サファイアクリスタルダイヤル、TH-チタン製ケース、ケース径41mm、30m防水、ブラックカーフストラップ。














