今回は、久々に名古屋猫。
2024年秋、とあるテレビ番組のロケで名古屋を訪れたときのこと。本番当日はあれこれしゃべりながら案内する役だったので、念のため、事前に下見をしたわけだが、そしたら猫に出会ってしまって進まないのである。
最初は、とある神社の前。歩いていると、目の前のご婦人がぽつんとたたずんで動けないでいる。なぜそこで立ち止まってるんだ? とよく見ると、彼女の数メートル先で猫が毛繕いしてたのだ。
「もしかして、猫がいるからですか?」と尋ねると「そうなの」という。道路で毛繕いしてる猫のじゃまをしてはいけないと、止まって見ていたらしい。うん、気持ちはわかる。猫を知ってる人って、おどかしちゃ申し訳ないと思って、じっと待つんだよね。
そしてその猫は、満足するとそそくさと境内に入っていったのだった。
境内を覗いてみると、手水鉢の前でひと休み。人に慣れてそうだったので、そっと指を差し出して誘ってみたのだけどダメだった。残念。
さらに進んでいくと、とあるお寺で動くものの気配を感じる。そちらをそっと見ると、目が合った。きりっとしたいい顔の猫だったのだけど、「やべっ、見つかった」って感じでそそくさと行っちゃいました。
そして収録当日。そのお寺に立ち寄ってみると、小さなお堂の縁で日なたぼっこしてる猫が2匹いるではないか(冒頭写真)。この日は肌寒く、猫たちも日なたを求めていたのだろう。目を閉じてぬくぬくしてる。
そして私は、自分が収録されてるのをそっちのけで、ちょっとお時間をください、てな感じで這いつくばって猫を撮っていたのだった。
いやはや申し訳ない。でも、日差しがきれいに当たってぬくぬくしてる姿を見ると撮っちゃうよね。
もう1匹はアップで。
ここのお寺、境内が広くて自然も多く残っており、猫たちも安心してくつろげるのだろう。耳がカットされているので、きちんと世話されているようだ。
こんなこともあろうかと、「OM SYSTEM OM-1」に「12-100mm F4」の望遠に強いレンズを付けていってよかった。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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