暑さが我慢できない! 冷蔵庫も気になる!
大停電の夜に電源の重要性を実感
筆者の自宅で東日本大震災時の計画停電以来の大停電が発生。事前に準備できる計画停電とは異なり、突然起こった大規模停電は大きな不安と不便をもたらした。日頃の準備の大切さを思い知らされた出来事だった。
エアコン使えない地獄 扇風機と情報が救ってくれた
7月下旬、わが町を激烈なゲリラ豪雨が襲った。一寸先も見えぬ豪雨と、絶え間ない落雷の爆音。近くに何度か落雷した後、電気がぷっつりと途絶えた。
真夏の7月末、時刻は夕方17時くらい。日中は35度を超える猛暑で、夕方になっても蒸し暑さは全く引かない。そこに大停電。家の中は蒸し風呂と化した。ポタ電は持っているが小容量・小出力モデルなのでエアコンには使えない。
あまりの蒸し暑さに気分が悪くなってくる。冬の寒さは服を着込めばなんとかしのげるが、真夏の蒸し暑さは熱中症リスクが高まり、最悪命に関わることも。
そこで活躍したのが小型のポタ電と扇風機だ。扇風機の大きな風は体を冷ます効果が大きく、電力をそれほど消費しないので小型ポタ電でも十分まかなえる。ただ、扇風機1台では夫婦2人が同時に涼むことはできないので、モバイルファンとファン付きウエアを併用することで暑さをしのげた。
この暑さで気が気でなかったのが冷蔵庫の中身だ。趣味の関係で冷凍庫に大量の保冷剤が入っているので、その冷気を逃さないようとにかく開けないことを心がけた。ただ、それがいつまで持つのかが分からない。
冷蔵庫メーカーの公式見解として停電から2~3時間は冷気を保つとしているが、一瞬開けて保冷剤を冷凍庫から冷蔵庫に移す程度なら冷気には影響がないとしているので、停電が長引く場合には保冷剤を移動しようと考えていた。
また今回、電源の必要性を最大に感じたのはスマホによる情報収集だった。現在、キャリア各社は基地局にバッテリーを備えており、停電後数時間は通信ができるようになっている。そのため、停電に なってもスマホですぐに情報収集ができたのだ。
東京電力のサイトでリアルタイムに被害状況・復旧情報を見たり、自治体のHPでは避難所開設の情報も得られた。SNSでは、近隣のショッピングモールと市民体育館が自家発電により、明かりとエアコンが稼働しているとの情報も。
幸いにして停電は2時間半ほどで復旧したが、さらに長引いたら暑さ避難のために体育館に行こうと考えていた。災害時に情報を獲得できることがいかに大切かが実感できた夜だった。