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最新パーツ性能チェック 第454回

性能が最大50%引き上げられたSamsung製SSD「990 EVO Plus」は良コスパSSDの新星だ

文●宮里圭介 編集●北村/ASCII

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「Samsung Magician」でモード変更
オーバープロビジョニングでさらに性能アップ!

 Samsung製SSDの魅力のひとつとなっているのが、SSD用ソフトウェア「Samsung Magician」が利用できること。これはSSDのファームウェア更新やステータスの確認ができるだけでなく、SSDの移行、ベンチマークなど、SSDを扱う上で便利な機能が多数搭載されているものだ。

SSD用多機能ソフト「Samsung Magician」

 このソフトでぜひ利用したいのが、オーバープロビジョニングだ。これは、フラッシュメモリーの一部をキャッシュのように使い、アクセスを最適化してくれるもの。性能が向上するだけでなく、書き換え回数そのものを減らせるため、フラッシュメモリーの寿命を延ばせるというメリットがある。

 このオーバープロビジョニングは手動でも設定できるが、手軽なのは、「パフォーマンスMode」を変更することだ。標準は「Standard Mode」でオーバープロビジョニングが無効になっているが、性能重視の「Full Performance Mode」、もしくは、電力重視の「Power Saving Mode」に変更すれば、オーバープロビジョニングが有効化される。

SSDのモードを切り替えることで、パフォーマンスをカスタマイズ可能

 試しに「Full Performance Mode」へと変更してみたところ、一度再起動が必要となるが、問題なくオーバープロビジョニングが有効化されていた。この状態で、どのくらい性能が変わるのかを試してみた結果がこれだ。

オーバープロビジョニングを有効化したベンチ結果

 シーケンシャル性能は変化していないが、ランダム性能が向上。とくにライト性能は10%ほど向上しており、明らかに効果があった。

 ただし、SSDの記録容量が約10%減少する点には注意。なによりも容量重視で使いたいというのであれば、オーバープロビジョニングは無効化しておいた方がいいだろう。とはいえ、性能向上と寿命の延長効果が期待できるだけに、容量をそこまで重視しないのであれば、有効化しておく方がよさそうだ。

容量不足時の増設用はもちろん、メインにも

 前モデルは速度面で不満のある製品だったが、この990 EVO Plusはその欠点を克服し、実測でリード7000MB/s以上という速さを実現しているのが魅力。とくに、容量不足時の増設用としては、有力な候補となってくれる。

 OSを入れるシステム用途として使う場合は、DRAMを搭載する上位モデルの方がいいのは確かだ。とはいえ、速度重視のゲーミングPCや業務用のPCなどでない限り、そこまでストレージ性能の影響は大きくない。普段使いのPCであれば、コスパを考え990 EVO Plusをシステム用に選ぶのも、正解のひとつではないだろうか。

11月8日に1TBと4TBモデルが発売、2TBモデルは11月下旬発売予定だ

 もちろん、より大容量で価格が安く、速度も速いという製品は他にもある。しかし、大切なデータを扱うことを考えれば、安定性や信頼性の面もおろそかにしたくない。そんな人に選んでほしいSSDといえるだろう。

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