自動でピントを調節してくれるオートフォーカスアイウェア
「ViXion01」が特価だったので気になった
筆者は、クラファンが鳴り物入りでスタートしたオートフォーカスアイウェア「ViXion01」を買い逃していた。おまけに来年の4月にはいいか悪いかは別にして、普通の眼鏡のデザインに近い次世代モデルも登場するらしい。これはすぐにオリジナルモデルのViXion01の紹介原稿を書かなきゃ……。
実は今年6月頃に、ネットの広告で割引セールが始まったのを知り、都内のお店ではテスト用の実機も置いてあると聞いて、早速ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaに出向いた。今回と次回の2回に分けてViXion01の衝動買い顛末記をご紹介したい。
カメラ売り場にあるViXion01の小さな展示カウンターの付近で話を聞いたら、盗難の危険もあるようでサンプル実機はバックヤードからお店の人が持ってきてくれた。
早速かけてみたところ、使い方がよくわからないのでお店の人に聞いたら、単体でできる簡単な設定を教えてくれた。設定はすぐにわかって使い勝手は上々だったが、このときは購入せずに帰宅した。
白内障の初期で手術を受ける
右目の手術のあと、視力のバランスが悪くなった
以前からディスプレイを見ると、少し画面がボケるので医者に行ったところ、“白内障の初期”ということだった。高度の近視でもあるので、この際にと手術を受けることに決めた。主治医と話し合って7月の第1週に右目、2週間空けて第3週に左目というスケジュールに決まった。
右目の手術の終わった翌日、裸眼視力0.02が0.4くらいまで見えるようになっていた。この差は数字以上にマジで大きい。片目なので距離感はダメだが、室内だと眼鏡なしで普通に暮らせる。何十年ぶりかに眼鏡無しで見る空の青さと、横断歩道の白いペンキが鮮烈だった。だが問題はそこからだった。
右目はよく見えるようになったが、左目は従来の0.1を大きく切る数値のままだ。それまで使っていた眼鏡だと、手術前の左目は違和感ないが、右目は視力が何十倍も向上しているのでめまいを起こしそうな雰囲気だ。真っすぐに歩けない感じもした。
素人考えで右目のレンズを外して、左側だけレンズの眼鏡を勝手に作って見たが、理屈と違ってまったくよくならず、室内を歩くとやはりフラフラとする。あとで主治医に聞いてみると、人間は左右の裸眼視力のバランスが何十倍も極端に異なると、矯正がなかなか難しいらしい。
こんな状況になる機会も多分ないだろうからとViXion01を衝動買い
お気楽な筆者は、こんな左右アンバランスな時期は2週間後の左目の手術が終わるまでで、この2度と体験できない貴重な時期にViXion01を使ってみたらどんな感じだろうと、やけに興味が沸いてきた。アンバランスな両目でフラフラとまたヨドバシカメラ マルチメディアAkibaまで行って、速攻でViXion01を特売価格の7万9800円で衝動買いした。
ViXion01は丁寧な紙パッケージに入れられ、専用ケースも付属していた。パッと見、その外観は超スリムな眼鏡の左右それぞれの中央付近に小さな補強をしたコンタクトレンズのような丸いレンズが付いた、奇妙な格好をしている。まあ考え方によったら透けて見えるレンズはなかなかシュールで未来的だ。
レンズとレンズの中央には少し自由に動かすことのできる鼻パッドがネジ止めされている。論理回路やバッテリーが収納されている右側のツルがどうしても太くなり、左右のバランスは確実に悪いので鼻パッドの調整は結構重要だ。
そして鼻パッドの位置の表側、レンズとレンズの中央付近に扁平な楕円形の距離センサーがある。見たい対象に目だけではなく頭も向けることが前提のようだ。
そして距離センサーは人が見ている目的物までの距離を測定してレンズの厚みを自動的に切り替えることで、目の水晶体の役目をしてくれる。瞳孔間距離は一度合わせば変わるモノではないので左右の各レンズを横にスライドさせて、左右おのおのの目で景色が同じように見える最適値を見つける感じだ。
ViXion01は、筆者がヨドバシの売り場でクイックにやったように、デバイス単体でダイアルやボタンを使って手動設定もできる。またスマホアプリにより、Bluetooth接続したViXion01をリモート設定することも可能だ。
手動設定はViXion01の右側のツルの付け根の本体部分にある小さなダイアルを回して、まず右側の目だけキャリブレーションをする。続いてViXion01の左端にあるボタンを押しながら同じダイアルを回して、左側の目のキャリブレーションをして、よく見える位置に設定する。
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