XRヘッドセット「VIVE Focus Vision」製品発表会
今のVRは何ができるのか「VIVE Focus Vision」で現在地を見る
2024年09月25日 15時00分更新
人とテクノロジーを繋ぐ
HTC VIVEのHMD
発表会では、HTCグローバルプロダクトマネージャー 政田雄也氏が登壇しました。これまで、PCと接続して出力を最大限に活かすPCVR型の製品と、ほかの機器に接続せず使えるスタンドアローン型の製品に分かれていたHTC製のHMDですが、VIVE Focus Visionはその2つを共存したハイブリットな製品だと、その特徴を語りました。
製品本体のUSB Type-C端子を経由してDisplayPortに接続してPCVRを楽しめるのは、このHMDの大きな特徴のようで、オプションのストリーミングケーブルを使用してビデオカードに直接接続することで従来より遅延の少ない高品質な映像を表示できるとのこと。年内にはリフレッシュレート120Hzの表示に対応する予定とのこと。
HMD内部には赤外線照射器、電動レンズ、アイトラッキングカメラが組み込まれています。これらによって実現した自動IPD(瞳孔間距離)調整機能は使用者のIPDを自動的に調整し、家族や同僚との共有が容易にできます。LBEやトレーニングなどユーザーの入れ替わりが多い環境にも適しています。
プロセッサーはクアルコムの「Snapdragon XR2」を採用し、ディスプレーは片目あたり2448×2448ピクセル、両目で5K解像度、最大120度の視野を提供します。メモリーは12GBのLPDDR5、ストレージは128GBを搭載。インタフェースとして、DisplayPort対応を含めたUSB 3.2 Gen 1 Type-Cポート×2を備え、無線通信はBluetooth 5.2、Wi-Fi 6/6Eに対応します。
HTC VIVEシリーズのHMDは「人とテクノロジーを繋ぐ」を理念に展開し、これまで医療や教育などの業界で活用されてきました。さまざまな分野で研修や訓練に採用されており、その利便性や用途の幅広さが高く評価されているとのことです。
副社長 HTCグローバルセールス&マーケティング統括のCharles Huang氏は、NASAのISS(国際宇宙ステーション)で実施される科学研究で同社のHMDが使用されている事例を紹介しました。今後は、さまざまな技術がシームレスに繋がる「VIVE REALITY」という世界観の構築を目指しているといいます。