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セキュリティ強化、エッジ向けインタフェース増強、基本性能の大幅強化

PFU、産業機器などの組み込みコンピューター「ARシリーズ」新モデル発売

2024年08月29日 11時00分更新

文● ASCII

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 PFUは2024年8月29日、産業機器や社会インフラ設備、医療機器などに適用される組み込みコンピューターの主力製品「ARシリーズ」において、最新モデルとなる「AR8300モデル300R/310R」「AR2100モデル120R」「AR2000モデル430P」の販売を開始した。

 最新モデルでは、サイバーセキュリティ強化を目的にPFU独自の「EmbedWare RASコントローラ」を開発/搭載したほか、エッジコンピューティング向けのインタフェース/拡張スロットの増強、基本性能の大幅向上などの特徴がある。

「AR8300モデル310R」「AR2100モデル120R(ステンレス筐体)」の本体

最新3モデルの特徴

 ARシリーズは、旧モデルと同じサイズや取り付けネジ位置などを維持した「高いコンパチビリティ」、BIOSやOS、ハードウェアも含めたカスタマイズ対応、5年間保守+5年間延長保証といった「高品質、サポート力」、グローバル展開時に北米や欧州、アジア諸国にも対応する「海外規格認証」といった特徴を持つ組み込みコンピューターシリーズ。

 新モデルではまず、セキュリティ強化を目的として、CPUと独立して動作するRASコントローラーを開発し、AR8300モデル300R/310R、 AR2100モデル120Rに標準搭載している(RAS:信頼性、可用性、保守性)。これにより、NIST SP 800-193に準拠するBIOS改ざん保護/検知/自動回復に対応可能となった。また、このRASコントローラと連携するシステム監視ツール「EmbedWare/SysMon」が標準搭載され、ハードウェア監視とトラブルシューティングの機能も強化している。

 また、エッジ向けのインタフェースや拡張スロットを増強している。AR2100モデル120Rにおいては、産業機器などとの接続インタフェースであるデジタル入出力(DIO)に対応。データの入出力やリモート電源制御などを可能にした。また、3モデルすべてでLANやディスプレイポートの増強、PCI Expressスロットの増強などを行っている。

エッジ向けインタフェース、拡張スロットの増強を行った

 基本性能も強化されている。第13世代のCore i7/i3プロセッサや第12世代 Pentium/Celeronプロセッサ、DDR5メモリ、NVMe SSDを採用しており、従来モデル比で最大2倍の処理性能、最大2倍のスループット性能を実現している。また、小型のAR2100モデル120Rにおいても新たにRAID機能を実装した。

 新製品3モデルの価格はいずれも要問い合わせ。出荷開始時期は、AR8300モデル300R/310Rが2025年1月、AR2100モデル120Rが2024年12月、AR2000モデル430Pが2024年11月となっている。

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