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「手持ちハイレゾショット」も天体写真で効きます!

「Hα線」で星雲がキレイに撮れる天体カメラ「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

2024年07月02日 11時05分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou) 編集● ASCII

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 OMデジタルソリューションズは7月2日に、天体撮影に最適な光学特性を備えた、ミラーレスカメラ「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」を発表した。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

 カメラと2種のフィルターのセットは受注生産でオープン価格、同社オンラインショップでは32万7800円。2種のボディマウントフィルターは別売され、光害カットフィルター 「BMF-LPC01」は5万2250円、ソフトフィルター「BMF-SE01」は3万7400円で、すべて7月25日発売となる。

「Hα線」100%透過で星雲が明瞭に
「手持ちハイレゾショット」で日周運動補正も

 「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」は、天体撮影で重要となる「Hα線」の透過率が約100%となるよう、センサー前方に配置されているIRカットフィルターの光学特性をチューニングしたもの。Hα線で発光する星雲の形と色を鮮やかに捉えることができる。市販のマイクロフォーサーズ対応のアダプターを介することで、天体望遠鏡に取り付けての撮影も可能だ。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

「オリオン座 中心部」を通常の E-M1 Mark IIIで撮影。Hα線の透過率が低い。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

「オリオン座 中心部」をASTROで撮影:M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8、60秒、F2.8、ISO 5000、手持ちハイレゾショット、1枚撮り、ボディーマウント光害カットフィルター使用、赤道儀使用。

 「E-M1 Mark lll」に搭載されている「手持ちハイレゾショット」も天体写真に寄与する。撮影中に発生するわずかな位置ずれを利用し、16回撮影した画像をもとに5000万画素の高解像写真を生成するものだ。画像合成の際に一枚一枚の画像の位置合わせを行うため、三脚に固定した状態で手持ちハイレゾショット撮影を実行することで、日周運動による星の動きが補正された合成画像が生成される。また、赤道儀使用時においては、追尾誤差で生じる星のずれが補正された合成画像が生成される。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

ASTRO作例:M.ZUIKO DIGITAL ED75mm F1.8、60秒、F2.8、ISO6400。

 また、星空撮影に便利なカメラの設定をカスタムモードC1、C2(モードダイヤル)に搭載。「E-M1 Mark III」と同様に、星にフォーカスを合わせる星空AF、星の軌跡撮影に最適なライブコンポジット機能、暗い環境下でも水平出しを容易にするデジタル水準器、長時間撮影に便利なUSB給電も持つ。

 光害カットフィルター「BMF-LPC01」は街明かりや街灯などの人工光源による光をカットする。これにより夜空に色かぶりが生じるのを防いで、星雲や星座の本来の美しさをより鮮やかに写すことができる。また、地平線付近は最も光害の影響を受けやすいため、東の空から昇る星座や、西の空に沈む星座を撮影するときにも効果を発揮する。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

 ソフトフィルター「BMF-SE01」は、点光源をにじませて強調する効果が得られ、輝きの強い星ほどにじんで大きく写すことができ、星の色も強調されるため、星や星座を際立たせることができる。ともに対象機種は「E-M1 Mark lll」、「OM-1」、「OM-1 Mark ll」。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

ASTRO作例:「さそり座アンタレス周辺の散光星雲」:M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0、20秒、F2.0、ISO5000、手持ちハイレゾショットで撮影した画像6枚を加算平均合成、赤道儀使用。ボディマウント光害カットフィルター(BMF-LPC01)と市販のソフトフィルターを使用

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

ASTRO作例:「バラ星雲」:M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO、60秒、F4、ISO6400、手持ちハイレゾショットで撮影した画像2枚を加算平均合成、赤道儀使用。

「OM SYSTEM E-M1 Mark lll ASTRO」発表

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