Silent-Master NEO Z790/D5をレビュー
14900KF&RTX 4070 SUPER構成で最大35.9dB、図書館よりも静かなゲーミングPCに耳を澄ます
2024年05月02日 10時00分更新
ビデオカードの高負荷時でも最大35.9dB
では、実際はどのぐらいの動作音になるのか、PCの正面約40cmの距離から騒音計で測ってみた。検証環境は深夜の住宅街で、暗騒音は32.3dB。電源を入れてしばらく待った後のアイドル時は34dB。正直、電源が入っているのか心配になるほどの静けさだった。
高負荷時はどうなるかと、「CINEBENCH 2024」のMulti Coreテストを実行。全コアに高負荷を10分間以上かけるテストなので、どこまで動作音が大きくなるか心配していたが、結果は拍子抜け。実行直後で35.1dB、終了直前では34.4dBと静音そのものだった。
音の感じからファンの回転数が上昇したことはわかった。ではうるさいかと言えば、決してそんなことはない。日中昼間であれば、耳を澄まさないとその変化に気づかないだろう。
次に、ビデオカードに負荷がかかった場合はどうだろうと、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」(高品質、WQHD、フルスクリーン)を試してみた。こちらは最大35.9dBと、CINEBENCH 2024実行時よりも音が大きくなった。
だが、それでもたったの35.9dBだ。一般的に、静かな住宅地の昼間、あるいは図書館の騒音が40dBとされている。それと比較すれば、かなり静かだというのは間違いない。
SDカードリーダーが地味にうれしい
ゲーミングPCはキーボードとマウスのほか、ゲームパッドにヘッドセットなど、接続する周辺機器が多い。すなわち、USBポートの数もPC選びの重要な要素になる。
Silent-Master NEO Z790/D5はタワー型PCらしく、インターフェースが豊富。リアはUSB Type-Aが7基(USB 3.2 Gen 2が1基、USB 3.2 Gen 1が2基、USB 2.0が4基)のほか、USB Type-C(USB 3.2 Gen 2x2)も備える。また、有線LANは2.5GbEと高速だ。
フロントインターフェースは天面に搭載。USB Type-A(USB 3.2 Gen 1)は2基備えるものの、USB Type-Cがない点は惜しい。しかし、この手のPCでは珍しく、SDカードリーダーを搭載している点は評価したい。
ゲームが快適に遊べるスペックを実現しながら、ここまで静かなPCはなかなか見当たらない。静音性も性能のうちだと考えている人であれば、間違いなく気に入ってもらえるだろう。
しかし、冒頭でも述べた通り、静音性と性能はトレードオフの関係にある。果たしてこの静かさでまともな性能が発揮できるのか。その点は次回のレビューで紹介しよう。