モバイル向けCPUながら、CPUコアに「Zen 4」、GPUコアにRDNA 3世代の「AMD Radeon 700M Graphics」シリーズを備え、驚異的なパフォーマンスを実現した「モバイル AMD Ryzen 8000」シリーズ。そんな魅力的なAPUのデスクトップ版として新たに登場したのが、「AMD Ryzen 8000G」シリーズだ。
最上位「Ryzen 7 8700G」が内蔵するGPUの「Radeon 780M Graphics」は、「GeForce RTX 1650」に迫るパフォーマンスを発揮するという。つまり最速クラスの内蔵GPU(iGPU)といえ、PC自作の新たな選択肢として超注目となっているのだ。今回は、このRyzen 8000Gシリーズを使ってOS別で10万円アンダーの構成を考えてみたので、構成を紹介するとともにその実力を試したい。
10万円アンダーを目指してパーツをチョイス
Ryzen 8000Gシリーズの下位モデルとしては、3万円を切る「Ryzen 5 8500G」も発売された。10万円アンダーで組むならこちらも狙い目だが、魅力のひとつである内蔵GPUは「AMD Radeon 740M Graphics」で、グラフィックスコア数が4となる。AIを処理するNPUの「Ryzen AI」は非搭載で、サポートする最大PCIe4.0レーン数は「14」レーン(上位2モデルは20レーン)など、スペックの違いが結構ある。
そこでここでは、コストは約1万円アップの3万5500円前後になるものの、6コア/12スレッド、Radeon 760M Graphics搭載の「Ryzen 5 8600G」を組み合わせることにした。
マザーボードには、Micro ATX規格のASRock「A620M Pro RS」をチョイス。A620M Pro RSは、Socket AM5向けのエントリーチップセットとなる「AMD A620」を搭載している。内蔵GPUのパフォーマンスに影響するメインメモリーはKLEVV「BOLT V DDR5-6000 KD5AGUA80-60A300H」。価格と性能のバランスが良好なDDR5-6000駆動品のなかでも、32GB(16GB×2)で1万7200円前後というお手ごろ価格だ。このほか、容量1TBのNVMe M.2接続SSD、Micro ATX規格のミニタワーケース、将来のビデオカード搭載も安心な容量750Wの電源ユニットで、総額は9万8200円だ。
総額10万円以下のオススメ構成 | ||
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種別 | 製品名など | 実売価格(税込) |
CPU | AMD Ryzen 5 8600G (6コア/12スレッド、最高5.0GHz) |
3万5500円前後 |
CPU クーラー |
AMD 純正CPUクーラー (Wraith Stealth) |
― |
マザー ボード |
ASRock「A620M Pro RS」 (AMD A620、Micro ATX) |
1万9400円前後 |
メモリー | KLEVV「BOLT V KD5AGUA80-60A300H」 (16GB×2、DDR5-6000) |
1万7200円前後 |
SSD | CFD販売「SFT6000e」シリーズ 「CSSD-M2L1KSFT6KE」 (1TB、PCIe4.0 ×4) |
1万1000円前後 |
ビデオ カード |
内蔵GPU(AMD Radeon 780M) | ― |
PCケース | Thermaltake「S100 TG」 (ミニタワー) |
5700円前後 |
電源 ユニット |
ADATA「XPG PYLON 750W PYLON750B-BKCJP」 (750W、80PLUS BRONZE) |
9400円前後 |
総額 | 9万8200円前後 |
※価格は3月18日店頭調べ。価格や在庫は常に変動しています。ご注文、ご購入の前に必ずショップで最新情報をご確認下さい。