スマートフォンとつながる腕時計「スマートウォッチ」を使う人が増えている。デザインや機能の選択肢が増え、1万円以下で買える「スマートバンド」もあるので、一度は使ってみたいと気になっている人も多いだろう。
だが、実際どう使うのかイメージしづらい人もいるかと思う。そこで最初に、スマートウォッチをつけた編集部員の1日を、アプリ「Mi Fitness」で計測したログと一緒に紹介したい。
スマートウォッチをつけたことで
健康的生活を手に入れたウェブメディア記者の1日
以上のように、記録したデータから1日を振り返って、何が良くて何がダメだったのかを知ることができる。また、毎日のジョギングなども記録が溜まっていくとデータを見るのが楽しくなる。
そう、スマートウォッチやスマートバンドは健康的な生活を手助けしてくれるガジェットなのだ。
とはいえ現在はいろんなメーカーから様々なスマートウォッチ・スマートバンドが発売されていて、なにがどう違うのかわかりにくい。だが、なかでもXiaomiのウェアラブル製品は、数千円から購入できるコスパと、多彩なラインナップから選べることで注目を集めている。そして今春、新たに3モデルがラインナップに加わった。
アナログの腕時計さながらの円形デザインが特徴の「Xiaomi Watch S3」は1万8980円、大画面が見やすい「Redmi Watch 4」は1万1980円、そして、低価格ながら必要十分な機能を備えた「Xiaomi Smart Band 8 Pro」は8980円。いずれも搭載されている機能から考えると圧倒的に安い価格が設定されている。こうなるとどのモデルを選ぶべきかかなり悩むと思うので、それぞれの特徴を紹介していこう。自分に合ったモデルが見つかるはずだ
洗練されたデザイン、ビジネスの場にも合う「Xiaomi Watch S3」
Xiaomi Watch S3の魅力は、なんといっても洗練されたデザイン。アナログの腕時計にも見える円形の文字盤を採用し、アルミニウム合金を用いた、磨かれたベゼルは高級感があり、ビジネスの場にも合う。
最大の特徴は、バンドだけでなくベゼルも交換できること。工具不要で、あっという間に交換できるので、自分のファッションやライフスタイルに合わせて気軽に着せ替えを楽しめる。さらにXiaomi Watch S3はベゼルを交換すると、専用の文字盤に自動で切り替わるアクションもあるので、よりバンドやベゼルを交換するのが楽しくなることうけあいだ。なお、バンドを含めたアクセサリーはXiaomiオンラインストアで購入できる。
文字盤のディスプレーはAMOLED(有機EL)で、解像度は466×466ドット。輝度は600nitで、リフレッシュレートは60Hz。鮮明な画質で表示され、タッチ操作もなめらかにできる。画面オフの状態でも時刻が表示されるAOD(常時オンディスプレー)機能を搭載し、暗い場所では夜光で表示されるというユニークな機能も備えている。
ケースの右側に2つの物理ボタンを搭載。上のボタンを押すとアプリのメニューが表示される。下の機能ボタンはカスタマイズ可能で、初期設定ではワークアウトのメニューが表示されるようになっている。
Xiaomiがマルチデバイスで展開する「Xiaomi HyperOS」を採用することで、スムーズに操作できるユーザーインターフェースを実現。電話を着信した際に、手首を回して応答したり、スマホカメラのリモート操作をする際に、手首を振ってシャッターを切ったりするジェスチャー操作も可能だ。
さらに、5分の充電で2日間使えて、フル充電で15日間使い続けられるバッテリー持ちも実現している。
健康状態をモニタリングする機能も着実に進化している。心拍数は12個の心拍検出モジュールとXiaomi独自のアルゴリズムにより、前モデルに比べて正確性が20%以上向上しているとのこと。もちろん、睡眠もトラッキングでき、手首に着けたまま寝るだけで、血中酸素と呼吸を総合的に判断し、前モデル比15%以上の正確な分析結果を得られる。
運動の計測機能も進化し、ランニングやウォーキングに役立つGPSの性能は50%向上。Xiaomi Watch S3のGPSはデュアルバンドGNSSに対応しており、3モデルの中では最も正確に位置が測位できる。さらに約150のスポーツモードを搭載し、新たにプロのスキーモードも追加されている。
Xiaomi Watch S3は、ただファッショナブルでかっこいいだけでなく、健康管理やスポーツの相棒にもなってくれる万能モデル。オンオフ問わずに活用したい人にオススメだ。
大画面と2週間を超える最大20日の電池持ちが魅力!
「Redmi Watch 4」は毎日運動を欠かせない人に最適!
Xiaomiは複数のブランドを展開しているが、「Redmi」は低価格ながら満足度が高い、コストパフォーマンスを重視したブランドだ。
Redmi Watch 4の最大のメリットは、1.97型の大画面ディスプレー。AMOLEDなので、メリハリ感のある画質で、文字がくっきりと表示される。ワークアウト中などに情報が見やすいことが利点。前モデルにはなかった明るさの自動調整機能も追加されている。ちなみに、1.8型以上の画面を搭載するスマートウォッチはXiaomi以外では、アップルの「Apple Watch Ultra」のみ。“超大画面”と言ってもいいだろう。
Redmi Watch 4のフレームは航空グレードのアルミ合金。1万1980円という低価格ながら、チープさは感じられない確かな質感と堅牢性を両立させている。右側にあるクラウン(リューズ)は、アナログ腕時計さながらに回して操作することも可能だ。
また、電池持ちが良いことも注目すべきポイントだ。「通常モード」では20日間の連続使用を見込め、「ヘビーユースモード」にしても12日間は使い続けられる。使い方にもよるが充電は1~2週間に1回で済むだろう。さらに、「長持ちモード」では30日間の電池持ちを実現している。
Redmi Watch 4は、ワークアウト・スポーツモードも前モデルからアップグレード。150以上の種目に対応し、シングルセンサーからデュアルセンサーに進化したことで、検出精度が大きく向上し、血中酸素濃度は24時間のモニタリングが可能になった。心拍数も4チャンネルモジュールを搭載しているおかげで精度が前モデルより改善されている。
GPSを内蔵しているので、ペアリングしたスマホを持っていなくても位置情報の取得できるのも魅力。ランニングやウォーキングのルートを記録し、大画面で振り返ることができる。
カラバリはグラファイトブラックとムーンライトシルバーの2タイプ。バンドはクイックリリース式なので簡単に取り外せて、別売のバンドに交換できる。なお、Xiaomi Band 8 Proのバンドと規格が統一されているので、より多くのデザインから選べ、Xiaomi Band 8 Pro向けのバンドに着せ替えることもできる。
大画面で電池持ちがいいRedmi Watch 4は、毎日運動を欠かせないアスリートに最適。ヘルスケアデータを頻繁にチェックしたい人にもオススメだ。
お手頃価格でも機能に妥協したくない人に
「Xiaomi Smart Band 8 Pro」
Xiaomi Smart Band 8 Proは、圧倒的なコストパフォーマンスで人気を集めるXiaomi Smart Band 8の上位モデルだ。「スマートバンド」と聞くと、画面が小さいスリムな腕時計を想像しがちだが、Smart Band 8 Proは1.74型のAMOLEDを搭載し、GPSを内蔵するなど、もはや「スマートウォッチ」と呼ぶべき仕様を備えている。
1.74型のディスプレーは、Smart Band 8に比べると75%も大きく、前モデルのSmart Band 7 Proに比べても18%のサイズアップが図られている。画面リフレッシュレートは60Hz、輝度は最大600nit。8980円という安さながら、基本スペックは上位機種にひけを取らない。
側面には物理ボタンはなく、タッチで画面を点灯させ、タップ&スワイプで操作する仕組み。もちろん、腕を上げると自動で点灯する設定にもできる。画面が縦長ということもあり、操作感はスマホに近い。
裏面に搭載された心拍数センサーは、Smart Bandシリーズでは初の4チャンネルモジュールとXiaomi独自開発のアルゴリズムの組み合わせにより、正確性が前モデルから10%以上向上している。ワークアウトモードは150以上の運動をサポート。特にランニングに関するメニューが充実し、ウォームアップやリラックスを3Dのアニメーションでガイドしてくれる機能も備えている。
電池持ちは通常使用で14日間。ディスプレーを常時点灯にした場合も6日間の連続使用を見込める。
カラバリはココナッツグレーとミッドナイトブラックの2色。レザーや編み込み、ミラネーゼなど、多彩な別売バンドが用意されているので、気軽に着せ替えを楽しめる。なお、先述のとおりバンドはクイックリリース式で、Redmi Watch 4と統一された規格になっている。Redmi Watch 4向けのバンドも装着でき、おそらく多彩なデザインが発売されるであろうサードパーティ製のバンドも装着可能だ。
Xiaomi Smart Band 8 Proは、「安くても機能が充実したスマートウォッチが欲しい!」という欲張りな人に最適。自分らしいバンドの着せ替えを楽しみたい人にもオススメだ。
【まとめ】デザインと機能を比べて最適なモデルを選ぼう
Xiaomiのウェアラブルデバイスとして、新たにラインアップに加わった3モデルは、それぞれデザインが異なるが、共通する部分も多い。最後に、3モデルの主なスペックを比べておこう。
Xiaomi Watch S3 | Redmi Watch 4 | Xiaomi Smart Band 8 Pro | |
---|---|---|---|
メーカー | Xiaomi | ||
ディスプレー | 1.43型AMOLED | 1.97型AMOLED | 1.74型AMOLED |
画面解像度 | 466×466 | 390×450 | 280×456 |
サイズ | 約47×47×12mm | 約47.6×41.1×10.5mm | 約42.81×25.42×9.99mm |
重量 | 44g (ストラップ含まず) |
33g | 22.5g |
メモリー | 32MB+4GB | 32MB+256MB | 32MB+256MB |
リフレッシュレート | 最大60Hz | ||
画面輝度 | 最大600nit | ||
明るさ自動調整 | ○ | ||
AOD (常時オンディスプレイ) |
○ | ||
電池持ち(通常使用時) | 15日間(486mAh) | 20日間 | 14日間 |
防水 | 5TAM | ||
GPS | ◯(5×Dual Band GNSS) | ◯(5×GNSS) | |
Bluetooth通話 | ○ | × | |
スポーツモード | 150+スキー | 150以上 | |
対応OS | Android/iOS |
大きな差分は、画面サイズとBluetooth通話、Alexaへの対応の有無といったところだ。いずれもGPSを搭載し、電池持ちも良好。デザインと機能を比べて、自分のライフスタイルに合う1本を選ぶといいだろう。
ちなみに、Xiaomiのスマートウォッチは、同じ「Mi Fitness」アプリで使う仕組みなので、複数のデバイスを日によって使い分けることも可能。迷った場合、2本、3本と買うのもアリだ。