OPPOとOnePlusの折りたたみスマホ
中身は同じだが細かい変更点を検証
OPPOが2023年10月に発表した折りたたみスマートフォン「Find N3」は、中国やアジア各国で販売されています。一方、OnePlusも同じ時期に「OnePlus Open」を発表し、インドやアメリカで販売中です。この両者、実は同じモデルで、ブランドだけを変えて販売されているのです。実際にどの程度同じで、異なる部分はあるのかを比較してみました。
まずは両端末の簡単なスペックから。チップセットはSnapdragon 8 Gen 2、ディスプレーは開くと7.82型、閉じると6.31型になります。カメラは広角 4800万画素+超広角 4800万画素+3倍望遠 6400万画素で、カールツァイスと協業したものを搭載。バッテリーは67Wの急速充電に対応、4805mAhを内蔵します。
発表会が行なわれたのはOPPO Find N3がシンガポール、OnePlus 12がインドでした。両モデルが同じであることは特にアナウンスされませんでしたが、どちらもスペック、サイズすべて同等です。
正面から見ると大きさに変わりはありません。ホーム画面のアプリ配置が多少異なるくらいです。なお、今回の比較では両モデルとも黒及びほかのカラーで比較をしています。
背面を見るとロゴが異なっており、これが外観上の大きな差異です。黒モデルはヴィーガンレザー仕上げですが、材質は同じであり、ロゴ以外に違いは見えません。そしてカメラ周りのデザインも同じ、ハッセルブラッドのロゴなどもまったく同一です。
側面を見ても変わりはありません。マナーモードを切り替えるアラートスライダースイッチが搭載されていますが、これはOnePlusのハイエンドモデルが搭載している機能。OPPOの製品でこのスライダーを搭載するモデルはFind N3が初めてです。
外観のロゴだけ違うと思いきや、システムを見るとFind N3はOPPOのColorOS、OnePlusはOxygenOSを採用しています。OxygenOSも近年はかなりColorOSに寄せていますが、細かい部分で機能に差異があります。
一番わかりやすいのがシェアアプリで、Find N3にはOPPOの「OPPO Share」がプリインストールされていますが、OnePlus Openにはありません。そのためFind N3で撮影した写真をOnePlus Openに送る場合、より高速なOPPO Shareではなくニアバイシェアなどを使う必要があります。両者異なるメーカーの製品という扱いなので、これは当然のことでしょう。
写真撮影時のウォーターマークも機種名が異なります。ただしフォントは同じです。
販売国別に2つの同じモデルを展開するのは、国ごとにメーカーとブランドの認知度が大きく異なるからです。アメリカではOPPOは展開していませんし、東南アジアではOnePlusブランドはあまり強くありません。インドではOPPOがスタイリッシュでおしゃれなイメージ、OnePlusは尖ったモデルということで、横折り式のハイエンドはOnePlus Openを、縦折式のデザインモデルはOPPO Find N3 Flipを投入しています。
そういえば、日本にもOnePlusが上陸するなんて噂が以前ありました。OPPOの日本法人が2020年にオッポジャパンからオウガ・ジャパンに変わりましたが、オウガの名称は海外のOPPOとOnePlusの親会社であるOujia Holdingsの中国名、「欧加」の日本語読みと思われます。この社名変更から日本でもOnePlus製品を出すのでは、と思われたのです。
OPPOの最上位モデルとしてOnePlus Openを日本で出せば、先進性と目新しさをアピールできるかもしれませんね。
「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!
長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!
「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!
この連載の記事
-
第725回
スマホ
この冬一番の注目スマホ、超薄型折りたたみの「心系天下W25」がサムスンから登場 -
第724回
スマホ
駅名ごとGalaxy! クアラルンプールの「Samsung Galaxy駅」がスゴすぎた! -
第723回
スマホ
レトロデザインが可愛すぎる!? Nokiaケータイ風リュックの良さを知ってほしい! -
第722回
スマホ
iPhone 16発売直後の深セン、中国でも中古買い取りショップと転売が盛況 -
第721回
スマホ
日本と変わらぬ熱気がスゴイ! 中国・深セン版「ポタフェス」に行った -
第720回
スマホ
USBケーブルや電源プラグに4G内蔵も! 進化するモバイルルーターたち -
第719回
スマホ
ドイツでも人気のシャオミのスマホ、ライカカメラで注目を高める -
第718回
スマホ
毎月の無料ギフトが楽しみなドンキのSIM「マジモバ」を契約してみた -
第717回
スマホ
ファーウェイの新型EV「LUXEED」はスマート化でよりモバイルとクルマは密接な関係に -
第716回
スマホ
ディスプレー展示会で見てわかった最近のスマホの背面が美しい理由 -
第715回
スマホ
シャオミから大ヒット商品が登場! 4倍の値段で取引されるポータブルプリンター - この連載の一覧へ