Shanling、WiiM、Phatlab、Analog Square Paper
ShanlingもCDプレーヤーを展示していた。CDプレーヤーの「ET3」とDAC内蔵ヘッドホンアンプの「EH3」というデスクトップオーディオの組み合わせである。ET3もCD回帰が感じられる製品だが、I2Sでの接続など現代的な高性能化が図られている。EH3も単にDAC内蔵というだけではなく、ストリーミング対応など現代的な機能を備えている。EH3はすべてのデジタル入力をDSDに変換して集約するという機能が取り入れられている。入力に関わらず高い解像度の音質が得られるのが特徴だ。
MUSINは「WiiM Pro」の新型である「WiiM Pro Plus」を展示し、従来型との比較デモをしていた。WiiMはコストパフォーマンスの高いネットワークプレーヤーとして人気のある製品だが、WiiM Pro PlusはAKM 4493SEQを搭載してさらに高音質化を図ったモデルだ。WiiMシステムのユニークな点はアナログ入力端子があり、その入力をネットワークにブロードキャストして、離れた場所のWiiMで再生する独自のホームネットワークを構成できる点にある。
Jaben Japanは、DAPで知られているPhatlabのオーディオ向け電源「Taupo」を展示していた。これは従来型のリニアレギュレーターとバッテリー電源の長所を併せ持つもので、大量のコンデンサーとフィードバックレス設計が採用されたクリーン電源のようだ。ARMプロセッサーの搭載によりシステムの監視も可能となっている。
マニアックな人気のあるAnalog Square Paperは「TR17hp」というBluetoothに対応した新モデルを展示していた。このシリーズは小型ながらもトランジスターによる本格的なディスクリート設計がなされているもので、音もサイズからは思えないほど本格的なものだ。このブースは小さいながらもひっきりなしに来場者が訪れて開発者と話していたが、これもヘッドフォン祭らしい光景ではある。
HIFIMAN
私自身はHIFIMANの新製品発表会で説明を務めさせていただいた。
新製品はHIFIMANと中国のGolden Waveが共同開発したDAC内蔵ヘッドホンアンプ「Serenade」と本格的なアナログヘッドホンアンプ「Prelude」、そして、完全ワイヤレスイヤホンの「Svanar Wireless LE」だ。
SerenadeはヒマラヤDACの新型であるヒマラヤProが二基搭載され、A級増幅で4Wものハイパワー出力が可能だ。Preludeはフルバランス設計でA級増幅、シングルエンドとバランスの変換回路も凝ったものが搭載されているヘッドホンアンプだ。Svanar Wireless LEは音が良いが高価だった「Svanar Wireless」からLDAC対応を取り除き、カラーを変更したモデルで大幅な低価格が図られている。
秋のヘッドフォン祭 2023も新製品が盛りだくさんであった。一方でCDプレーヤーの回帰やゲーミングを意識した製品作りなど、最新のトレンドが垣間見えるイベントだった。
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