鴻海科技集団(Foxconnグループ)とNVIDIAは10月17日、台北で開催されたイベント「Hon Hai Tech Day」において、AI産業革命を加速することを目的に両社の提携を発表。自動運転車を含むさまざまなアプリケーション向けに、NVIDIAのチップとソフトウェアを使用した新らしいAI工場(AI Factory)を建設すると発表した。
NVIDIAの最新チップを使い顧客に高負荷AI処理を提供
両社はすでに自動運転自動車の車両プラットフォームを開発するための戦略的パートナーシップを結んでいるが、今回発表されたAI工場(実際にはデータセンター)では、中国での販売を禁じられている最先端の生成AI用スーパーチップ「NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchip」や「NVIDIA AI Enterprise software」といったNVIDIAの技術を統合し、顧客に産業ロボットや自動運転EV、大規模言語モデルのトレーニングといった高負荷AI処理を提供するという。
同イベントにおいてNVIDIAの創業者兼CEOのJensen Huang氏は「将来的には、あらゆる企業、あらゆる産業がAI工場を持つようになるだろう」と語っている。
また、鴻海科技集団(Foxconnグループ)のCEO 劉揚偉(Young Liu)氏は「Foxconnは製造サービス企業からプラットフォーム・ソリューション企業への転換を図っている」と述べ、AI工場を起点としてスマートロボティックシステムやスマートシティソリューションの開発に注力していくことを強調した。
なお、同イベントは、2019年にFoxconnのCEOを退任した億万長者の創業者、郭台銘(Terry Gou)氏の誕生日に開催されたが、同氏は2024年1月の台湾総統選挙に無所属で立候補しており、このイベントには姿を見せなかった。