動画作成/編集/レビューに対応する「Dropbox Studio」発表、生成AIの質問応答機能も強化

Dropbox、新しい動画ツールや新プラン、生成AI機能強化など大量発表

文●ASCII

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新しい動画コラボレーションツール「Dropbox Studio」の操作イメージ

 Dropbox Japanは2023年10月11日、動画コラボレーションのための新ツール「Dropbox Studio」、生成AI搭載ツール「Dropbox AI」「Dropbox Dash」の機能強化、Web版Dropboxのインタフェース刷新、ワークフローに適した新プランなど、大量の発表を行った。

 これらの発表内容は、米国時間の同日にニューヨークで開催されたユーザーカンファレンス「Work In Progress」で発表されたもの。

●Web版Dropbox:作業中断をなくし効率を向上させるUIリデザイン

作業効率の向上を目指し、Web版DropboxのUIを刷新

 Web版Dropboxでは、ユーザーの作業をなるべく中断させず、作業効率を向上させることを目的として、以下のようなユーザーインタフェース(UI)の改善が行われた。同日から一部ユーザーへの提供を開始し、今後数カ月以内に順次、既存ユーザーへのリリースを行っていくとしている。

・ナビゲーションの刷新:効率的に必要な機能にアクセスできるように、拡張可能なフォルダツリーを追加
・新しい操作バーの配置:画面のスクリーンショット/録画、PDFの編集、ファイルのアップロード、フォルダの作成、署名の取得、ドキュメントの送信/トラッキングといった操作バーを追加
・ファイル プレビューの改良:画像、動画、PDF の編集がより早く、簡単に
・ダークモード:OSの設定と自動的に連動するダークモード表示に対応

●新プラン:仕事に必要なツールをまとめた3つのプラン

3つの新プランを発表(画像はDropbox Webサイトより)

 クラウド共有ストレージに加えて、PDF編集、電子署名、ドキュメント閲覧状況の追跡/分析、動画コラボレーション、セキュリティといった、仕事に必要なツールをバンドルした3つの新プランをリリースした。個人プロフェッショナル向け、チーム向け、大規模チーム/企業向けと分類されている。

 Dropboxオンラインストア経由での契約の場合、新規ユーザーは同日より利用が可能、また既存プランのユーザーは数カ月以内に、既存プランと同じ料金で新プランへの自動切り替えが行われるとしている。各プランの概要と料金は以下のとおり(下記の月額料金は年間払いの場合)。

・Dropbox Essentials(月額2200円):個人事業主/プロフェッショナル向けプラン。3TBのストレージ、100GBまでの大容量ファイル転送(Dropbox Transfer)が利用可能。PDF編集、電子署名の収集(Dropbox Sign)、共有ドキュメントの閲覧状況追跡/分析(Dropbox DocSend)などを1カ所で管理できる。

・Dropbox Business(月額2400円/1ユーザー):チーム向けプラン(ユーザー数3人以上)。チーム全体でストレージ容量を共有するかたちで、容量は9TBから(ライセンス追加で容量拡張が可能)。Essentialsプランの機能に加えて、署名依頼時のブランド設定、管理者向けの外部共有管理やレポート、管理コンソールなどが含まれる。またチームコンテンツの共有、閲覧状況の追跡、分析機能も近日中に追加される。

・Dropbox Business Plus(月額3000円/1ユーザー):大規模なチーム向けプラン。Businessプランとの相違点として、チームで共有するストレージ容量は15TBから(容量拡張が可能)、250GBまでの大容量ファイル転送に対応。過去1年間で削除されたファイルの復元にも対応するほか、管理者ロールの階層化、コンプライアンスのトラッキングなどの機能も備える。

●Dropbox Studio:録画/編集/共有/レビューなどをまとめた新ツール

動画コラボレーション機能をまとめた「Dropbox Studio」

 Dropboxではこれまで、動画を簡単に録画できる「Dropbox Capture」や、動画を共有してフィードバック(コメント)を求められる「Dropbox Replay」を提供してきたが、これらの機能を1つに統合し、さらにAI機能なども盛り込み強化した「Dropbox Studio」が発表された。今後数週間以内に一部ユーザーへのα版リリースを開始する予定で、ウェイティングリストへの登録も受け付けている。

 発表されたDropbox Studioの機能は次のようなものだ。

・動画プロジェクトに簡単にアクセスし、すぐに作業を開始することができる一元化されたページ
・コンテンツのトリミングや分割などの編集機能
・トランスクリプトの変更で動画を編集できるAI搭載機能(トランスクリプト内の語句や文の削除により、対応する動画フレームを自動削除)
・つなぎ言葉(「えー」や「あー」)をワンクリックで削除できる機能
・動画へのフィードバックを1カ所で解決できる、タイムスタンプベースのコメント機能
・FacebookやInstagramへの動画の直接投稿機能

●生成AI:ユニバーサル検索「Dropbox Dash」や「Dropbox AI」を強化

 ユニバーサル検索ツールの「Dropbox Dash」(現在β版提供中)において、検索機能の強化を実施した。セマンティック検索を使ってより文脈に沿った検索結果が得られるほか、Dashに接続したアプリやファイル、コンテンツから生成AIによる要約を得ることもできるという。

 Dropbox上のコンテンツを生成AIが利用し、ユーザーに対する質問応答を行う「Dropbox AI」(一部の国でα版リリース中)は今回、Dropboxプラットフォーム全体のコンテンツに対応した。自然言語によるコンテンツの検索も可能になったと発表している。

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