グーグルは10月2日(現地時間)、AI機能などに対応した「Chromebook Plus」シリーズを発表した。AcerやASUSなど複数のメーカーから対応機種が発売される。399ドルから。
「Chromebook」の性能強化版
Chromebook Plusは、Chrome OSを搭載したノートPC「Chromebook」のハードウェア性能強化版という位置付け。すべての機種に以下の最低スペックが保証され、これまでのChromebookよりも対応できる機能が拡大する。
【最低保証スペック】
- CPU:「Intel Core i3」第12世代以降、または「AMD Ryzen 3 7000」シリーズ以降
- RAM:8GB以上
- ストレージ: 128GB以上
- ウェブカメラ: 1080p以上/時間的ノイズ低減機能付き
- ディスプレー:フル HD IPS またはそれ以上のディスプレー
「消しゴムマジック」や「Adobe Photoshop」にも対応
Chromebook Plusではハードウェア性能の向上に伴い、AI関連の機能も強化。「Google Photo」では「Pixel 8」などでお馴染みの写真加工機能「消しゴムマジック」や、通常の写真にポートレート風のぼかしを追加する機能などの利用もできるようになった。
他社サービスではウェブ版の「Adobe Photoshop」と「Adobe Express Premium」にも対応。アドビの生成AI「Adobe Firefly 」を活用した画像編集やコンテンツ作成といった作業もChromebook Plusが1台あれば対応可能だ。
さらに動画編集アプリ「LumaFusion」にも対応しているので、画像だけでなく動画コンテンツの制作にも利用できる。
2024年にはさらに機能を追加予定
グーグルでは同社のAI機能をChromeOSへ実装する作業に取り組んでおり、今後さらに機能が追加される見込みだ。
あくまで現段階での予定ではあるが、2024年には、SNSなどへ投稿する際に文章の下書きをAIが助けてくれる機能や、AIでChromebook Plusの壁紙やビデオ通話時の背景画像などを生成する機能なども利用できるようになるという。
対応機種は欧米向けに展開
Chromebook Plus規格の製品は、米国では10月8日から、カナダとヨーロッパでは10月9日から購入可能。日本での発売については発表されていない。
そのほか同社では今後数週間以内に、既存のChromebookの一部モデルに対して、Chromebook Plusの機能が利用可能となるアップデートの配信を予定している。