Silent-Master NEO B650A Miniをレビュー
Ryzen 5 7500Fで良コスパな静音ゲーミングPC、ゲームベンチ中でも40dB未満の静けさ
2023年09月26日 10時00分更新
単体販売がないお得なCPU「Ryzen 5 7500F」
とはいえ、できることなら安いほうがありがたい。そこで注目してほしいCPUがAMDの「Ryzen 5 7500F」だ。Ryzen 7000シリーズに追加された最新モデルで、6コア/12スレッドのミドルクラスとなる。ほかのモデルと異なり、内蔵GPU機能が使えないぶん、お得な価格設定となっている。
また、Ryzen 5 7500Fは一部の国を除いて単体販売がなく、国内においてはBTOパソコンでしか手に入らない。こうした組み込み限定の販売方法はAMD製CPUではよくあることだが、BTOパソコンならではの強みとも言える。
動作クロックは基本クロックが3.7GHz、最大ブーストクロックは5GHzと、内蔵GPU機能が使える1つ上のモデル「Ryzen 5 7600」(6コア/12スレッド、最大5.1GHz)より若干低いだけ。それでいて、BTOメニューでは価格が6840円も下がるので、コスパを考えるならRyzen 5 7500Fを選ばない手はない。
一方で、4KゲームプレイやVR、ゲーム配信にはCPU性能が足りない可能性が高い。しかし、フルHD~WQHDでゲームを楽しむだけであれば、十分な性能だろう。
今回はそのRyzen 5 7500Fを搭載したSilent-Master NEO B650A Miniをお借りできたので、その性能と静音性をチェックしていこう。
エアフローを妨げない徹底したケーブルレイアウト
性能を検証する前に、まずはPCの内部をのぞいてみよう。Silent-Master NEO B650A Miniは、ミニタワーPCケースを使った小型モデルのため、内部は狭くやや圧迫感がある。しかし、それはビデオカードや大型のCPUクーラーが目立っているだけで、ケーブルは裏配線が徹底されている。
エアフローで重要な点は大きく2つ。1つは、空気のよどみをなるべく作らないようにして、PCケース内温度の上昇を抑えること。もう1つは、いかに熱源近くからすばやく熱を奪い去り、PCケースの外に排出するかだ。
空気のよどみは、PCケース内の風通しを良くすれば解決できる。つまり、PCケースの内のケーブルレイアウトがポイントになる。ケーブルが乱雑に配置されるていると、それがエアフローの障害物になるからだ。
サイコムのBTOパソコン全般に言えることだが、このケーブル処理に関してはかなりのこだわりを感じる。不要なケーブルがPCケース内に残らないよう、徹底的に考えられている。さらに、単純にケーブルを裏面に押し込むのではなく、裏は裏でキレイにまとめてあるという点も好感が持てる。