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モーダル小嶋の「これを食べたくなったので」 第8回

赤坂四川飯店監修でクオリティーが高い:

セブン「ホイコーロー炒飯」“普通においしい”の最高峰だと思う

2023年08月31日 16時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「赤坂四川飯店監修 ホイコーロー炒飯」
セブン-イレブン
650円(税抜)
https://www.sej.co.jp/products/a/item/041635/

「赤坂四川飯店監修」シリーズ新作

 “普通においしい”という表現がよいか悪いかは意見が分かれるところですが、今ではよく使われている言葉です。筆者もたまに使います。では、普通においしいとは、どういうことなのか。

 「普通」とは、ありふれて、めずらしくないさまです。そう考えると褒め言葉ではないように思います。ただ、「普通においしい」とは、「あの店、そんなにおいしくないでしょ」「いやいや、普通においしいよ」という具合でも使われますね。

 「ちょっと低く見られているかもしれないが、そんなことはない」というような、“思っているよりもいいんだよ”“水準は超えているんだよ”的なニュアンスもあるように思います。

 さて、セブン-イレブンは「赤坂四川飯店監修 ホイコーロー炒飯」を発売しています。価格は650円(税抜)。

遠目から見てもホイコーローだとわかるビジュアル

 その名の通り、中華料理(四川料理)の名店、赤坂四川飯店が監修。それが最大の売りなのでしょう、セブン-イレブンの公式にも「『赤坂四川飯店』監修のホイコーロー炒飯です」としか紹介されていないほどの潔さです。

 セブン-イレブンは「赤坂四川飯店監修 麻婆炒飯」を発売していたことがあり、麻婆豆腐の味わいが高い評価を受けていました。このホイコーロー炒飯にも期待がかかります。

陳建太郎氏の写真があります

レンジで温めたあと、ホイコーローと炒飯を分けているシートを引き抜く仕組み

コンビニ弁当でしょ? と考えている人をうならせるクオリティー

こんな感じになっています

 作りとしてはとてもシンプルです。炒飯の上にホイコーローがのっているのですね。それぞれのクオリティーはもちろんのこと、「2つの料理の相性は?」というところも気になるでしょう。

しっかりした味だが、濃すぎないのが好印象のホイコーロー

 ポイントはホイコーローの完成度。この手のコンビニ弁当のおかずは、塩辛いだけということもあるのですが(その分、ごはんは進むのですが……)、これはそんなことはない。

肉の厚みはなかなかのもの

 豆板醤や甜麺醤などを使った甘辛さやコクが、しっかりとある、奥深い味なのです。このホイコーロー単体でも、十分に商品として成立している。具材が大きめに切られているのもホイコーローらしさがあってよいですね。キャベツ、にんにくの芽、パプリカのシャキシャキした食感は、やわらかい豚肉とのよいコントラストを生んでいます。

炒飯部分はシンプル

 一方、炒飯はシンプルです。さらっと書きましたが、これは偉いことだと思います。味が濃くない。それでいて、きちんと炒飯の味わいです。変にしょっぱいわけでもない。

上品というか、“しょっぱくない”味わいです

 しっかりと炒飯自体の完成度を高めつつ、控えめな味付けにすることで、ホイコーローと合わせることが考えられている。当たり前だろうと言われるかもしれませんが、コンビニ弁当でそのバランスにしっかり配慮できているのは秀逸だと思います。

ホイコーローと炒飯、合わせて食べるとちょうどよい感じに仕上がっている

 “普通においしい”です。コンビニ弁当でしょ? と考えている人をうならせるクオリティーがありますし、コンビニの商品ではなく中華料理(ホイコーロー炒飯が本当の「中華料理」なのかはともかく)として考えても一定のラインには達しているのではないかと。

 量や質でいえば、専門店などにはこれより上の炒飯があるというのはその通りでしょう。ただ、650円(税抜)で、コンビニでこれだけ質の高いものが買えるというのは嬉しい話。手軽に変える“普通においしい”の最高峰……としたら、言い過ぎでしょうか。

 なんだかんだで、コンビニ弁当でこの完成度を持っている商品がどれだけあるかと考えると、やはり名作ではなかろうかと感じました。かなりオススメです。

モーダル小嶋

モーダル小嶋

1986年生まれ。「アスキーグルメ」担当だが、それ以外も担当することがそれなりにある。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。よろしくお願い申し上げます。

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