重量管理には無頓着な印象を受けるが
高品質と堅牢性を実現した上で756gは素晴らしい
全体的に普通に入手可能な厳選パーツで組み上げたShuraは、省スペースモデルではあるがモバイルワーキングのスタイルを追い求めている製品ではない。ターゲット重量も明確ではないのかもしれない。どうも重量管理には無頓着な感じだ。それでもこの高品質と堅牢性を実現しての756gは素晴らしい。
気になって計ってみたら筆者のもう一つの愛用機である「ThinkPad TrackPoint Keyboard」は実測で519gだった。個人の感想だが、それなりの値段のテンキーレスの省スペースキーボードを買うなら500g以下の製品は避けるほうが無難だ。加えて改行(エンター)キーやBS(Back Space)キーの右側にスペースを空けずに、余計なキーが並んでいるキーボードも同様だ。きっと自分がキーボードだという大事なことをを忘れてるのだろう。
最後に今回のShuraには台湾最後の活版印刷鋳造所である「日星鋳字行」さん謹製の「修羅」という2つの活字が、ネッキ(活字の軸の側面に刻まれている溝)を再現した巨大な活字形状の金属パッケージに収めて届いた。誤ったコスパだけを追い求めることによる、キーボード文化の衰退を再考するきっかけになれば素晴らしい。

今回の衝動買い
・アイテム:TEX Electronics「Shura JAPANESE JISキーボード(MX緑軸キースイッチ)」
・購入:TEX Electronics
・価格:199.67 USD(Shura本体 169.00USD+送料 30.67USD、合計価格およそ2万9247円)
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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