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第13世代Core搭載「VAIO SX12 ALL BLACK EDITION」「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」

第13世代Core搭載の新VAIO SX14/SX12の性能検証、スタミナ性能のアップが嬉しい

文●飯島範久 編集●ASCII.jp編集部

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ついに登場した第13世代Core搭載モデル、シリーズ最高性能のCPUで試す

 既報の通り、VAIOはハイエンドモバイルシリーズの「VAIO SX12」と「VAIO SX14」を刷新する。第12世代Coreを搭載した現行モデルは2022年6月の発表。約1年でモデルチェンジしたことになる。スペック面で大きく変わったのはCPUでインテル第13世代Coreを新たに採用した。

 フォームファクターの違いで、VAIO SX12とVAIO SX14の2種類が選べるが、基本的な違いはディスプレーサイズのみだ。もちろん、画面サイズが変われば、本体サイズと重量も変わるが、バッテリー容量を含めて中身は同じと考えていい。自分のワークスタイルを考えて、どちらのモデルを選ぶかは携帯性を重視するか、画面の大きさを重視するかで決めればいい。

 新モデルのスペックは既報の通り。もちろんVAIOストアでカスタマイズすれば豊富な選択肢から必要なものを選べる。その中でこの記事のために試用したのはCore i7-1370P(2.2GHz、最大5.2GHz)を選べる「ALL BLACK EDITION」だ。Core i7-1370Pは高性能なPコアを6基、高効率なEコアを8基備えており、P型番の第13世代Coreでは最上位のCPUとなっている。P型番のプロセッサーはモバイル向けを想定したU型番のプロセッサーよりそもそも性能が高いが、さらにその中でも性能が高いものを搭載したモデルと言える。

 ちなみに、Core i7-1370PはVAIO SXシリーズの中でもSPECIAL EDITION、つまりALL BLACK EDITIONや限定生産の9周年モデルとして復活した勝色特別仕様モデルのみが選択可能となっている。高性能に加えて、標準モデルにはないボディカラーが選べるというメリットにも注目だ。

【合わせて読む】2023年版の「VAIO SX14」レビュー

VAIOの顔となるVAIO SX14。第13世代Core搭載で高性能化。使いやすさはそのままに「Teams」や「Zoom」といったウェブ会議時にバッテリーを節約する機能や美肌カメラなどを搭載。

軽量性やキーボード選択の多彩さなど、VAIOらしさを感じさせる

 最初に試用機の仕様を見ていこう。「VAIO SX12 ALL BLACK EDITION」と「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」で、VAIO SX12はFHD解像度、SX14は4K解像度となっている。プロセッサーは上述のCore i7-1370Pで、メモリーは32GB(DDR4)。ストレージは第四世代ハイピードSSD 512GB(PCIe 4.0対応NVMe SSD)、キーボードは日本語(隠し刻印)となっており、かなり高性能な仕様と言えるだろう。

 重量は選択するパーツによっても異なるが、VAIO SX12が約929g、VAIO SX14が約1.08kgと軽くできている。

「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」。14型ワイドディスプレーで約1kgという軽量かつ堅牢性の高いハイエンドモバイルマシン

「VAIO SX12 ALL BLACK EDITION」。12.5型ワイドディスプレーで約929gという軽さ。中身はVAIO SX14と変わらない

 次に従来モデルとの比較だが、外観上の変更点は少ない。立体成型カーボン天板を採用し、ロゴはALL BLACK EDITION仕様のブラック。オーナメント部分も同じブラックで引き締まったボディラインの美しさを継承している。

 薄く軽いボディーながら堅牢性についても配慮されている。米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810H」に準拠するだけでなく、さらに過酷なVAIO独自基準の試験も実施している。

「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」の天板。ロゴもオーナメントもブラックで統一。立体成型カーボンにより強度と軽さを両立

「VAIO SX12 ALL BLACK EDITION」の天板。VAIO SX14よりひと周り小さく、カバンに入れてもかさばらない

 タイピングがしやすいと定評があるキーボードも健在。静音性に配慮し、チルトアップヒンジによる無限パームレストの機構もそのままだ。キーストロークは約1.5mm、キーピッチは約19mm。国内ブランドの製品と言うこともあり、日本語キー配列も極めて自然だ。英語キーボードを無理やり日本語キーボードに乗せ換えるのではなく、日本人が打ちやすいものは何かを考えて設計されているため、キートップの一部が小さかったり、隙間がなかったりするといったデメリットを感じにくい。また、英語配列が好きという人は、英語キーボードにカスタマイズできる。さらにキートップの印字はかな表示なしやスタイリッシュな隠し刻印が選べる。特にキー配列は人によってこだわりがある部分であり、作業効率にも影響を与えるので、好みに合わせた選択肢が用意されているのは嬉しい。VAIOならではの配慮が継続しているポイントである。

「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」のキーボード日本語隠し刻印仕様。タイピングしやすいキー配置で、キートップは指紋がつきにくい塗装が施されている

「VAIO SX12 ALL BLACK EDITION」のキーボード日本語隠し刻印仕様。両サイドいっぱい使ってフルサイズを実現。通常刻印でも日本語かな文字あり/なし、英語通常刻印、英語隠し刻印と5種類のキーボードから選択できる

キーストロークはしっかり確保しつつ、静音性が高いので、静かな場所での利用でも問題ない

 タッチパッドはタイピングのホームポジションに合わせ、少し左寄りに配置。2ボタン独立タイプで、ほどよい抵抗のあるタッチ面は、細かな操作でもマウスカーソルの追従性か高い。

 電源ボタンには指紋センサーを内蔵。ログイン時は、搭載するカメラを使った顔認証(Windows Hello対応)も利用できるが、顔認証/指紋認証にはそれぞれのメリットがあるので、どちらも利用できたほうが便利である。

 インターフェースまわりは、前モデルから変化はない。できればUSB Type-C端子を左右両方に配置してほしいと、以前から言い続けているが、今回もそれは叶わなかった。USB Type-Aや有線LAN、HDMIを残している点は嬉しい限りだが、USB Type-Cを右側へ2つ配置するよりは、左右に分けてほしいところだ。

「VAIO SX14 ALL BLACK EDITION」のインターフェース

「VAIO SX12 ALL BLACK EDITION」のインターフェース

 また、ACアダプターがコンセント一体型のコンバクトタイプではなく、電源ケーブル分離型のタイプになった。このあたりは好みが分かれるところだが、筆者的には持ち運びやすいコンセント一体型のほうが好き。ただ、バッテリーの持ちがいいので、基本的に自宅へACアダプターを置きっぱなしにできるため、コンセントの差込口問題のない分離型のほうが使いやすいかもしれない。

ACアダプターの出力は65W。USB Type-C接続タイプで電源ケーブル分離型になった

 そのほか、VAIO Fシリーズで登場したVAIOオリジナルワイヤレスマウスがラインアップ。ブラックは同時購入で選択可能で、ネイビーブルーとウォームホワイトは単品販売のみの対応となる。

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