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高速外付けストレージを活用!

NVMeエンクロージャーでゲーミングノートPCの容量不足を解消!?

2023年05月14日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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ローディング時間とフレームレートをチェック

 NVMeエンクロージャーを使ったゲーミング外付けストレージのパフォーマンスを確認していこう。「FORSPOKEN」や、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、オープンワールドの「ELDEN RING」を使って、内蔵ストレージ、USB4/Thunderbolt 4接続時、USB 3.2 Gen2接続時のローディング時間をチェックしてみた。

 「FORSPOKEN」は内蔵ベンチマークを利用し、WQHD解像度、最高画質で実行してシーンごとに計測されるローディング時間と、合計時間をチェック。計測結果はベンチマークを5回実行して、最も遅かった値と、速かった値を除いた値から平均値を出している。

「FORSPOKEN」ベンチマークローディング時間(秒)
  NVMe内蔵 USB4/TB4 USB 3.2 Gen2
シーン1 0.727 1.024 1.544
シーン2 2.789 2.730 4.249
シーン3 2.235 2.497 5.066
シーン4 1.671 1.772 3.867
シーン5 1.749 2.110 3.621
シーン6 1.562 1.851 3.410
シーン7 1.791 1.656 3.437
合計 12.524 13.639 25.194

 リード3000MB/sを発揮するUSB4/Thunderbolt 4接続だが、内蔵ストレージからは、わずかに遅くなる傾向がみられた。ただ、7つのシーンの合計で、1秒弱と体感できる差はないと言えるだろう。

 USB 3.2 Gen2接続では、ローディング時間が2倍近く延びているが、これはストレージのアクセス速度の違いではなく、「FORSPOKEN」が対応するDirectStorage技術の影響だ。ゲームのロード時間を高速化するDirectStorageは、NVMe SSDでのサポートになる。今回使ったNVMeエンクロージャーのUSB4/Thunderbolt 4接続時は問題ないのだが、USB 3.2 Gen2接続時はサポート外になってしまうわけだ。

USB 3.2 Gen2接続時は、DirectStorageがサポート外になる

 次は「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を使って、ローディング時間を確認した。ベンチマークはWQHD解像度、最高品質で実行し、ローディング時間を抽出した。結果は5回計測したうち、最も遅かった値と速かった値を除いた3回の値から平均値を出している。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」のローディング時間(秒)
  NVMe内蔵 USB4.0/TB4 USB 3.2 Gen2
シーン1 1.274 1.473 1.690
シーン2 2.357 2.545 3.234
シーン3 3.742 3.922 4.778
シーン4 1.470 1.771 1.911
シーン5 0.704 0.847 0.884
合計 9.547 10.558 12.497

 「FORSPOKEN」と同じ傾向がみられ、アクセス速度と同じく、内蔵>USB4/Thunderbolt 4接続>USB 3.2 Gen2接続の順になっている。内蔵とUSB4/Thunderbolt 4接続時は、シーン合計で1秒差がついているが、USB 3.2 Gen2接続時は2秒まで差が開いている。体感できる差ではないが、ストレージのアクセス速度が影響しているのは明らか。

 ローディング時間のチェックの最後は、頻繁にロードが発生する「ELDEN RING」を使って、ゲームタイトルからのロード(コンティニュー)や、ファストトラベル、リスポーンの時間をチェックしてみた。計測はストップウォッチを利用し、5回計測したうち、最も遅かった値と速かった値を除いた3回の値から平均値を出している。

 なお、リスポーンは崖から落ちた際で計測したため、落下、ライフ0まで減少、ロードといった流れになるため、計測時間は長くなっている。

「ELDEN RING」ローディング時間(秒)
  NVMe内蔵 USB4.0/TB4 USB 3.2 Gen2
コンティニュー 8.883 8.937 8.853
ファストトラベル 7.573 7.570 7.547
リスポーン 15.390 16.463 16.477

 コンティニューとファストトラベルでは、差はみられなかったが、「ELDEN RING」で最も頻繁に行なわれるリスポーンでは、内蔵ストレージから1秒ほど延びていた。

 体感できるほどの差はないが、内蔵時と比べてローディング時間が延びている外付けストレージ。今回の本命となるUSB4/Thunderbolt 4接続対応のNVMeエンクロージャーなら、最大で1秒程度の差なので、ゲーミングノートPCのゲームデータストレージとして問題なく利用できる可能性がみえてきた。

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