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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第185回

音もれを打ち消す、ながら聴きイヤホンの新提案、NTTソノリティ「nwm MBE001」

2023年04月24日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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nwm MBE001

自宅にひとりでする作業や
にぎやかな屋外で周囲の音を聴きながら音楽を楽しみたい場合に便利

 音楽を聞いてみると、中高域の再現が思っていたよりも優れていて、楽器音が明瞭かつくっきりと聞こえる。ハープとピアノの曲などアコースティック系の楽器の音は自然で響きもいい。音場感も良く、クロスフィードをかけたようにやや前方に音像が感じられる。

 女性ヴォーカルは透明感があって良いが、男性ヴォーカルだとやや軽く感じられる。やはり完全開放型という性質上、低域の再現には限界があるようだ。ロックやメタルなどは苦手分野となるだろう。

 また、外の音が素通しで聞こえてくるので、完全な開放感が味わえる。レストランなどで使用した際には、装着していないのと同様に店内のBGMが聞こえ、店員たちの会話も普通に聞こえてくる。周囲とのコミュニケーションを重視するという用途に向いているといえる。

 肝心な音もれに対しては、接触センサーを指で抑えるという方式で外側の音を聞いてみた。再生している音圧にもよるが、完全にオーブンであることを考えれば少ないと思う。ただ、完全に消えるわけではなく、部屋にひとりでいるなど静かな環境では、腕の長さくらいの距離まで離しても小さく音が鳴っているのが分かる。BGMが流れている程度のファミリーレストランで試した際には、ロックを再生していても、腕の長さほどの距離では、なにかの音が鳴っているがその詳細は分からない程度にしか聞こえない。

 静かで周囲に人がいる、図書館などでの使用では避けた方がいいが、骨伝導タイプやオーディオグラスに比べれば相対的に音が良く、音楽再生の汎用性はあると思う。低域再生については如何ともし難いと思うが、ジャンルを選べば普通に音楽再生にも使える面白い製品だと思う。

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