このページの本文へ

山根博士の海外モバイル通信 第646回

台湾に行くなら、安くて5Gも快適なプリペイドSIMを使おう!

2023年04月21日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ASUS本社でZenfone 9を使い5Gをテスト

台湾行くならローミングじゃなくて
プリペイドSIMを使うのがオススメ!

 海外への渡航もだいぶ制限がなくなってきています。今年のゴールデンウィークには海外旅行を考えている人もいるでしょう。日本人に人気の渡航先の1つである台湾は、各キャリアが5Gサービスを始めており、SIMフリーの5Gスマートフォンを持っていればプリペイドSIMを買って5Gを利用することもできるのです。

GWに台湾へ行く人は5Gを使ってみよう

 今回は羽田から台北の松山空港へ飛びました。松山空港には台湾大手キャリア、中華電信のカウンターが2ヵ所にあります。ちなみに台北のもう1つの表玄関、桃園空港にはほかのキャリアのカウンターもあるので、購入するキャリアを選べます。とはいえ松山空港は市内に近いので移動も楽ですし、中華電信は台湾ナンバーワンとも言われるキャリアなので電波の入りも良好です。

松山空港の中華電信。2ヵ所あるので混雑時はもう1つのカウンターに行くのがいい

 台湾では4GのプリペイドSIMと5GのプリペイドSIMが販売されています。4GのプリペイドSIMはデータ完全定額で、「3日用」「5日用」のように日数ごとに分かれています。一方、5GのプリペイドSIMもデータ定額なのですが、テザリングは3日用が3GB、5日用が5GB、7日用が7GBと制限があります。「テザリング制限があるなら4Gプリペイドのほうがオトク」と考えるかもしれませんが、5Gの速度は4Gの数倍と爆速。また日本ではまだまだ5Gのエリアが少ないため「4Gでも十分」と思うかもしれませんが、ぜひ台湾で5Gを体験してほしいものです。

 なお中華電信5GプリペイドSIMの料金は以下の通りです(2023年4月時点)。

3日用:500台湾ドル(約2200円)、50台湾ドルの通話費込み
5日用:600台湾ドル(約2600円)、100台湾ドルの通話費込み
3日用:800台湾ドル(約3500円)、150台湾ドルの通話費込み

中華電信カウンターには料金表もある

 今回は3日用を購入しました。なお、4Gで3日用なら300台湾ドル(約1300円)。どちらにしてもかなり安いですね。また、5Gスマートフォンは日本で販売されているASUSの「Zenfone 9」を使いました。日本のキャリアの5GスマートフォンはSIMロックがないものでも海外キャリアの5Gをつかまないものが多いので、海外で5Gを使いたい場合はSIMフリーでメーカーから販売されている5Gスマートフォンを買った方がよさそうです。

日本販売のZenfone 9に中華電信の5GプリペイドSIMを入れて使ってみた

 プリペイドSIMの購入にはパスポートの提示が必要です。購入は日本のクレジットカードもOK。購入後はSIMを渡されるので自分で挿入が必要ですが、最近のスマートフォンであればAPNも自動設定されるので特に設定画面をいじる必要もありません。SIMを入れてしばらくすると電波をつかみ、5Gのアンテナピクトが立ったのですぐにスピードテスト。空港内でも500Mbpsを出しており快適でした。4Gでは100Mbps程度と速度にはだいぶ差があります。

松山空港のロビーで500Mbpsをマーク

 ここまで高速だとホテルでもWi-Fiを使う気がなくなりますが、さすがに室内では5Gの入りが悪いことも多く、4Gに切り替わることもあります。また、前述したようにテザリング制限があるので、ノートPCなどをスマートフォンにつなぐと上限に達してしまうことも。そのあたりはデータ使用量を見ながら使いましょう。

レストランの室内でも5Gの入る場所は多かった

 地下鉄の中でも5G表示でしたが、速度は100Mbps前後だったので恐らく4G転用のバンドn1(2100MHz)かn3(1800MHz)接続でしょうか。いずれにせよ繁華街などでたまにZenfone 9の画面を見てみると、4G表示になっていることはほとんどなく、台北での中華電信の5Gのエリアは広そうです。

台北メトロ(MRT)の地下区間でも5G接続

繁華街の西門。夜の人が多い時間帯で300Mbpsをオーバーした

 さて、今回はASUSの取材で台北を訪問しました。台北郊外にあるASUSの本社も訪問したのですが、5Gスマートフォンも開発しているASUSですからもちろん5Gの電波は入るでしょう。さっそくZenfone 9を取り出してスピードテストをしてみました。

ASUSの台湾の本社を訪問

 本社の入り口前で何度かスピードテストをしてみると、下り306Mbps、上り117Mbpsが今回の最高速度でした。もちろん4Gよりも高速で、特に上りが100Mbpsを超えているとSNSへの動画のアップロードもはかどります。台北の5Gはかなり広範囲で実用的なレベルで使えると言えるでしょう。

下り306Mbps、上り117Mbpsをマーク

 台湾ではちょうどROG Phone 7が発表された直後だったので、実機も触ってきました。5Gでこれだけの速度が出るならゲームも場所を選ばずに快適にプレイできるのではないでしょうか。

 台湾はドコモ回線で5Gローミングができますが、現地プリペイドSIMの値段も安いので、SIMフリースマートフォンを持っている人はぜひ試してみましょう。

ROG Phone 7もさっそく触ってきた

山根博士のオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン