とは言え、現実的には使いにくいのが難点
設定も詳しくないユーザーには難しい
設定を完了して、メールが送受信が可能なことはわかったが、問題は使い勝手だ。スマートフォンを使いこなす自信が無いから、従来型携帯電話を使っている人も多いはずだが、それで使い方が今以上に面倒になってしまっては元も子もない。
たとえば、上記の設定は誰かが手助けして完了したとしても、実際に使いこなすのはたいへんだ。SH-02Lの場合、それまでは本体にあるメールボタンを押せば良かったのだが、今後はメインのメニューからメールを選び、そこからさらにPCメールを選ぶことが必要なる。また、PCメールは複数設定できるので、その切替方法も覚えておかないといけないかもしれない。
mineoの対応表ではmineoのメールは使えることになっているが、「auメール持ち運び」は使えなかった機種もあった。au「GURATINA KYF39」だ。受信はでき、送信も設定できるが、実際のメールが飛んでいかない。筆者の設定が悪いのかもしれないが、SH-02Lと似たような設定項目ながら、SH-02Lのようにうまくいかない。
実は「auメール持ち運び」での注意書きで、「4G LTEケータイ」では使えないと記載されている。4G LTEケータイのすべてがIMAP対応メーラーを備えているわけではないという意味か、4G LTEケータイのメールボタンを押しただけでは使えないから、こうした注意書きがあるのかとも思ったが、通常のIMAPサーバーとしての設定に何らかの制限がある可能性もある。
逆の発想で今からGmailシフトする手もある
「メール持ち運び」サービスを有効にし、従来型携帯電話で格安SIMを使い続けることを今回は考えたが、逆転の発想で、今から従来型携帯電話でGmailを使い始めて、少しずつシフトし、徐々にキャリアメールを使わないようにして、Gmailになじんだころに格安SIMに乗り換えるという方法もある。
前述のSH-02LはGmailの送受信も可能だ。方法は前述のPCメールの設定のところで、最初にメールアドレスを入力するが、そのときGmailを設定すると、Googleアカウント認証のページに飛んでアカウントの確認。あっさり設定が完了した。リアルタイムで通知が来ないなどの違いもあるが、Gmailも従来型携帯電話でも扱える。
従来型携帯電話のユーザーでも、格安SIMを使う意味がある
以上のように、従来型携帯電話でもキャリアメールを使いながら、格安SIMに移行できそうなことがわかった。
たとえば、SH-02Lでmineo「マイそく スーパーライト」(Dプラン)を契約。キャリアメールの「メール持ち運び」サービスを維持すれば、合計月額500円程度でメールも通話機能も使え、さらにプラス月1210円でかけ放題も可能だ。
ただ、mineo「マイそく スーパーライト」は通信速度が最大32kbpsと実用的ではないので(通話機能は問題ない)、データ通信もある程度使うのであれば、OCN モバイル ONEの「500MB/月コース」のように月数百円クラスのサービスはほかにもある。ぜひ、オトクな組み合わせを考えてみてほしい。

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