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SIMアプレットで自律的な通信の監視、切り替え、切り戻しまで可能に

単体でキャリア冗長可能なIoT向けSIM NTT Comがトライアルを開始

2023年03月28日 12時30分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 2023年3月28日、NTTコミュニケーションズはキャリア障害時に自動での切り替えが可能なIoT向けSIM「Active Multi-accesss SIM」の開発に成功し、6月からトライアルを開始する。SIMアプレットによる自律的な通信の監視、切り替え、切り戻しは日本初で、特許も出願中だという。

発表会では自動切り替えのデモも披露された

 IoTの利用がPoCフェーズから商用フェーズになるにつれ、通信の可用性が重視されるようになっている。これに対して、NTT Comでは複数のキャリアに接続できるローミング方式のモバイルデータ通信サービス「 IoT Connect Mobile Type S」(TSLプロファイル)やデュアルSIM対応ゲートウェイを用いた「ドコモ IoTマネージドサービス」 などのモバイル回線冗長化ソリューションを展開してきた。しかし、これらローミングやデュアルSIMによる冗長化は、端末の改修や特定機種の利用が必要で、端末に依存するという課題があった。

 今回発表されたActive Multi-accesss SIMは通信監視や切り替え処理をすべてSIM内のアプレットで実行する。具体的には、1枚のSIMでNTT ComおよびNTTグループのグローバルキャリアのTransatelの2キャリアに接続でき、通信状態の監視や切り替えに関する情報を収納している。インターネットのホストに対して、定期的に通信が正常に行なわれているかを監視しており、メインキャリアの障害を検知すると、通信プロファイル内のキャリア情報を書き換え、自動的に予備キャリアへの切り替えを行なう。そのため、端末側での監視や切り替えは不要。ETSI/3GPPで標準化された技術を用いるため、SIM Toolkitが動作するものであれば端末自体も選ばないという。

Active Multi-accesss SIM

 2023年6月~9月にトライアルを提供する予定で、IoT Connect Mobileサービスに準じたトライアルサービスとしてActive Multi-accesss SIMを提供するという。おもにIoTサービス提供事業者やIoTに関する端末やサービス開発を行なう事業者を対象とし、サービスの有効性や課題に関するフィードバックを得るという。トライアルの提供後は、IoT Connect Mobile Type Sにおいて、商用サービス提供を予定している。

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