家を買うと、いつか考えることになるリフォーム
住宅を購入すると、どこかのタイミングで必ず意識することになるのが「リフォーム」だ。
その目的は多くの場合、古びた設備や装飾を換装し、住みやすさを改善することにあるだろう。「住みやすい家」の条件は、年月が経つと変わるものなのだ。
リフォーム後3年以内に4割は不満、その内容は?
三菱電機が、3年以内にリフォームをしたか、または注文住宅を購入した人、そしてリフォーム業従事者を対象として、住環境や住宅機能・設備に関する調査を実施した。その結果、リフォーム・購入から3年以内にもかかわらず、現在の住宅に不満を感じている人は4割以上もいるという驚きの結果が見られた。
その中でも、リフォーム・注文住宅購入者が不満を感じている要素として回答が集中したのが「空気の質」という項目。およそ7割の回答者が、空気の質に対して不満を感じているという。
たしかに、「リフォーム時に空気の質にこだわった」という話はあまり聞かない。
調査でも、6割以上の回答者が「暮らしの質を上げるリフォームをしたい」という希望を持っていたが、「リフォーム時に空気の質にこだわった」とする回答は、1割程度しかなかった。
プロは知っている、空気の質の重要性
一方、リフォーム業従事者を対象とした調査では、「コロナ禍を経た現在、おすすめできるリフォーム」というテーマで自由解答を求めた。その結果、得られたトップ3回答は「換気」「抗菌・衛生」「省エネ」だった。
それぞれの回答を照らし合わせると、リフォーム業者は、リフォーム時に空気の質にこだわることの重要性を熟知しているが、それらは、どうしても注目されやすいインテリアや設備のグレードなどに比べると、施工主側が意識することは少ないと言えるのかもしれない。
言い換えれば、目には見えず地味だが、実は住居の快適さ、満足度に大きな影響を与えるのが「空気の質」という要素なのだろう。
調査を実施した三菱電機も、調査と合わせて、以下のようにコメントしている。
「今回の調査を通して、注文住宅購入やリフォームを行なう際、「空気質」を重視する人が少ない実態が明らかになりました。しかし、その「空気質」はリフォームのプロが選ぶ「暮らしの質を高めるためにリフォームをおすすめする住宅の機能」で「断熱・遮熱」「省エネルギー」と共にトップ3に挙げられ、意識的に目を向けるべき住宅機能であることも明らかになっています。リフォーム実施の際にはどうしても「壊れた箇所の修理」が目的になることが多いかと思いますが、新生活を迎えるこの機会に「空気質」にも目を向け、 自宅の「換気機器」を見直してみてはいかがでしょうか。