プライム・ストラテジーは3月7日、AIを活用したKUSANAGIの統合管理システム「KUSANAGI Cloud」のリスク分析機能の一部をKUSANAGIに搭載し、提供を開始した。
リスク分析機能「KUSANAGI Analyze」はKUSANAGIの環境を分析して、 ディスク圧迫、設定ファイルの不備、攻撃の対象になりうるファイルなどを検知、改善のアドバイスを表示する。これによりユーザーは潜在的な障害やセキュリティーのリスクに事前に対応できるようになる。
KUSANAGI Cloudでは環境の構築やマイグレーション(移設)の自動化、自動メンテナンスや障害対応、公開前や運用中のサーバーやアプリケーションの潜在的なリスクのチェックやエンジニアへのエスカレーションなど、運用にかかわるさまざまな業務を自動化しており、その中でもサーバーやアプリケーションの状況を収集して分析、対応を自動実行したりエンジニアに提案する「Analyzer」は、運用における潜在的なリスクを軽減し、障害の未然防止、運用の工数削減に役立っている。今回、新たにAnalyzerの機能の一部をユーザーの安全で効率的な運用に役立つように提供することにしたという。
KUSANAGI Analyzeは、KUSANAGIの環境を分析し、リスクを検出して改善方法を提案する。
【分析・アドバイスの例】
# kusanagi analyze [全体] (レベル:alert) 1年以上前のアーカイブがあります。削除してください。 対象ファイル: /home/kusanagi/test_old.zip [プロファイル名:analyzer_test] (レベル:alert) ドキュメントルート内にセキュリティ上問題となるファイル(.zip, .tar, .gz, .log, .sql, .dump, .php.xxx)が確認されました。削除するかドキュメントルート外に移動してください。 対象ファイル: /home/kusanagi/analyzer_test/DocumentRoot/test.php.bak
KUSANAGI Analyzeは、KUSANAGI 9のBusiness/Premium Editionで利用可能。Business/Premium Editionを利用できるクラウドから購入するか、無償版をアップグレードして利用のこと。
・KUSANAGI 9が利用可能なプラットフォーム:https://kusanagi.tokyo/kusanagi9/cloud/
・エディションとアップグレード:https://kusanagi.tokyo/kusanagi9/edition_and_upgrade/
・KUSANAGI Analyzeドキュメント:https://kusanagi.tokyo/kusanagi9/document/commands/#analyze
KUSANAGI Analyzeは分析結果を指定したディレクトリに書き出すことができ、KUSANAGI Cloudと連携することでAIのより詳細な解析が可能となるため、同社ではKUSANAGI Cloudを中心としたパートナー協業を加速させ、CMSプラットフォーム統合サービスの拡大を図るとしている。
また、KUSANAGI Analyzeの分析結果を活用して、ベンダーやプラットフォーマー向けサポートの提供を進めるという。当面の間、パートナー向けに件数限定のクローズドサービスとして提供。