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水圏微生物の光エネルギー獲得戦略を解明=東大など

2023年03月07日 06時44分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東京大学や名古屋工業大学などの国際共同研究チームは、淡水湖および海洋に生息する微生物が、レチナール色素に加えて、カロテノイド色素の一種である「キサントフィル(ゼアキサンチンやルテイン)」も結合する光受容タンパク質(微生物型ロドプシン)を持つことを発見。これらの色素は受容した光エネルギーをレチナール色素に移動させる集光アンテナとして働くこと、集光アンテナを持つロドプシンが水圏微生物に幅広く分布することを明らかにした。

東京大学や名古屋工業大学などの国際共同研究チームは、淡水湖および海洋に生息する微生物が、レチナール色素に加えて、カロテノイド色素の一種である「キサントフィル(ゼアキサンチンやルテイン)」も結合する光受容タンパク質(微生物型ロドプシン)を持つことを発見。これらの色素は受容した光エネルギーをレチナール色素に移動させる集光アンテナとして働くこと、集光アンテナを持つロドプシンが水圏微生物に幅広く分布することを明らかにした。 太陽光エネルギーを生物が利用可能な化学エネルギーに変換できる生物としては、クロロフィル色素を利用して光合成を行う生物(植物や一部の微生物)がよく知られている。だが、海洋や河川ではそれ以外に、レチナール色素と結合した光受容タンパク質(微生物型ロドプシン)を用いて太陽光を化学エネルギーに変換する微生物も数多く存在する。 同チームによると、水圏生態系においてロドプシンは集光アンテナを駆使し、従来の試算を上回る量の光エネルギーを受容している可能性があるという。生態系を理解する上で、光エネルギーを受け取る生物の光受容効率を把握し、生態系に流れ込む光エネルギー量を正確に算出することは重要であり、研究成果は、全球レベルでの水圏生態系の理解の深化につながると期待される。 研究論文は、英国科学誌ネイチャー(Nature)のオンライン版に2023年3月1日付けで掲載された

(中條)

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