独特なデザインのWi-Fiルーターを発表したOPPO
OPPOはスペイン・バルセロナで開催されたMWC Barcelona 2023にて、プレスカンファレンスを開催。Wi-Fiルーターや紛失防止タグなどの新製品発表を行なった。
プレスカンファレンスは会期2日目の2月28日に会場ホール3のOPPOブースにて開催され、冒頭ではOPPOの海外担当CMO Elvis Zhou氏が登壇。OPPOの端末事業は海外向けが55%となっており、グローバル市場のシェアは4位。東南アジアに限れば2位に躍進しており、スマートフォン事業が堅調に伸びていることをアピールしていた。
この成長の要因として、Zhou氏は「Be the Best,Not the First(速くではなくベストな製品を出す)」を上げている。
ちなみに、OPPOの技術力が他社より遅れているわけではなく、たとえば同社の最新技術を紹介するイベント「INNO DAY」では、毎年他社に後れを取らない先行した技術を紹介している。またディスプレーを巻き取るローラブルタイプのスマートフォンやディスプレー埋め込み型のインカメラなど数年前から試作機を開発している。
つまり尖った技術を投入した製品を真っ先に出すのではなく、あくまでユーザーの使いやすさなどを考え、完成度を高めてからリリースしているというわけだ。
Zhou氏は現在の同社のラインアップでイチオシは「OPPO Find N2 Flip」と話しており、「フリップ型スマートフォンの新基準」と断言するほど自信のある製品と話している。これも折りたたみ型のディスプレーが実用性を持った進化をし、成熟してきたといえる。
ただし残念ながら、今回のプレスカンファレンスでは、スマートフォンの新モデル発表はなし。新製品としてアナウンスされたのは、OPPO初のWi-Fiルーター「OPPO Wi-Fi 6 Router AX5400」とバッテリー非搭載の紛失防止タグ「OPPO Zero-Power Tag」の2つ。
「OPPO Wi-Fi 6 Router AX5400」はクアルコムのメッシュWi-Fiルーターの標準プラットホーム「Immersive Home 216 Platform」に準拠した製品。デザインが特徴的で、2013年にAppleから発売されたMac Proに似た、中央部分が空洞になった形状をしている。
これはエアフローを考慮したデザインで、空気の吸気と排気で圧力差を作り気流を生み出すことで、効率的な冷却が可能になっているとのこと。
紛失タグの「OPPO Zero-Power Tag」は本体が超低消費電力で稼働するためバッテリーを搭載せず、セルラー基地局やWi-Fiのアクセスポイントからの電波を電力として動作する。
本体サイズはカード型なので薄いが、他社の紛失防止タグよりやや大きい。ただしブースに展示してあった製品はモックアップで、さらに小型化も目指しているとのこと。
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