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サステナブルな漁業に取組む岡山・邑久町の「邑久カキ」渋谷ヒカリエの「d47食堂」で提供中

2023年02月06日 17時00分更新

文● ナベコ 編集●ASCII

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 みなさん、牡蠣はお好きですか? 私は大好きです。冬は牡蠣のシーズン。夏においしい牡蠣もあるけれど、牡蠣フライ、牡蠣そばなど、牡蠣を使用したメニューが飲食店で人気なのはやっぱりこの季節。海のミルクとも呼ばれる滋養味が詰まった牡蠣は冬のご馳走ですね。

岡山は牡蠣の生産量全国3位
邑久町では漁業改善プロジェクト

 ところで、全国での牡蠣の生産量の順位は、1位 広島県、2位 宮城県、3位 岡山県です(参考:農林水産省「かきの種類と生産地をおしえてください」令和3年更新)。広島や三陸海岸のある東北に対してやや影が薄いかもしれませんが、岡山では牡蠣の養殖に100年以上もの歴史があります。中でも、県東部の邑久(おく)町は、県内でも筏(いかだ)垂下養殖の技術がいち早く確立され、県内の牡蠣の生産量が随一。そんな邑久町では、サステナブルな牡蠣養殖に向けての取り組みを強化しています。
 

 邑久町では、2019年には漁業改善プロジェクトをスタート。牡蠣は生態系への影響が最小限になるように、水質や生態系への影響をモニタリングし、環境収容力を越えない範囲で筏の数を維持する取り組みを実施しています。同年には、マルト水産が、邑久町の邑久町垂下式カキ漁の岡山県産の種ガキを使用したものを対象に国際エコラベル認証(MSC認証)を取得しています。なんと垂下式のカキ生産での国際エコラベル認証取得は世界で初めて(参考:MSCジャパン リリース)。そんな快挙を成し遂げているんですね。

 さて、難しそうな話は少しおいておいて、そんなすごそうな漁場の牡蠣を実際に食べたいですよね。というわけで、邑久町の牡蠣が渋谷ヒカリエで提供されているので試食してきました!

渋谷ヒカリエ「d47食堂」で邑久カキが期間限定販売

 渋谷ヒカリエにある47都道府県と季節を感じる定食屋「d47食堂」では、岡山県邑久町の「邑久カキ」を使った期間限定メニューを2月3日から提供開始しました。4月下旬までの提供予定(数量限定・なくなり次第終了)。

 

 マルト水産の邑久カキを使ったカキフライ、牡蠣めしなど新メニューを提供。d47食堂を運営するD&DEPARTMENTと、サステナブル漁業プロジェクトやMSC漁業認証取得支援などを行なうUMITO Partnersとの共同の企画です。

・「邑久カキのカキフライ」1200円

 邑久カキが育つ瀬戸内海の虫明湾は牡蠣を育むための餌となるので良質な植物性プランクトン多く、牡蠣本来の風味が強いため、ふっくらとした牡蠣になり、調理しても身が小さくならないのが特徴だそうです。

 実際にいただいてみると、プリッとした弾力のある旨みの濃い牡蠣で、水気が外に出ておらずキュッと詰まっている印象です。牡蠣自体の塩味があるのか、レモンをかけるだけでもおいしくいただけました。

 もちろん、添えられているタルタルソースとも相性抜群。タルタルは、自家製ぬか漬け入りなんですって。カリカリと食感があって、タルタルだけでもお酒が進みそうです。

・「牡蠣めし」定食メニューに+500円

 牡蠣の煮汁の炊き込みご飯に「岡山のり」で風味をつけた牡蠣を乗せたという牡蠣めし。岡山はのりの生産も盛んなんですよね。

 ふっくらした蒸し牡蠣のそのままのおいしさを余すことなくいただけます。純粋に牡蠣を味わいたいなら、カキフライよりこちらのほうがありがたいかもしれません。のりの風味や、香りづけに三つ葉も上品で申し分ないです。炊き込みご飯は煮汁こそ使用していますが、余計な味付けはなく薄口なのも好感です。

 実はこのお米、“牡蠣殻”を肥料にして育つ「里海米」を使用しているんですって。牡蠣生産の現場では、身をとったあとの“牡蠣殻”の有効活用が課題のひとつ。牡蠣の殻にもミネラルや栄養成分が含まれていることに着目して、細かく粉砕して肥料に活用したのが里海米。
 

 ワインのペアリングメニューとして、岡山のワイナリーdomaine tetta(ドメーヌ・テッタ)のワインの用意されています。「2021 シャルドネ・ドール (白)」(グラス1400円)と「2019 ボンボンコロレ・ヴァンドターブル (ロゼ)」(グラス1100円)です。試飲で少量ずついただきましたが、どちらもみずみずしい酸味がある繊細な風味で、和食にも料理に合わせやすいワインです。少しお値段がしますが、飲み物も土地に合わせると、食事全体で土地そのもの風土が伝わってくるよう(……な、気がします!)。

国際エコラベル認証取得がモチベーションに

 商品の発売に際して、UMITO Partners代表の村上春二氏、 D&DEPARTMENTディレクター相馬夕輝氏、マルト水産 営業部部長 守屋富司氏によるトークセッションが行われ、邑久町の牡蠣生産についての話してくれました。

 岡山・邑久町は昔からカキ養殖で有名な漁場であるものの、牡蠣の消費量の減少や後継者不足に悩まされていたこともあり、国際的な認証を今後の強みにできないかというのが、2019年に漁業改善プロジェクトをスタートした経緯。マルト水産が主導し、生産者と漁業協同組合とが一体となって取り組んだ成果が、国際エコラベルの認証取得につながったということですが、取り組みを通して海の環境への配慮が深まっただけではなく、国際エコラベルの認証を取得しようという試みそのものが地元の漁業関係者のモチベーションにもなったという一端もお聞きできました。

 私たちがおいしい牡蠣やお魚を食べられるのも海の環境資源のおかげ。そんなことを思い出しながら、日々の食事をおいしく、ありがたくいただこうと、より考えさせられました。

【提供店舗】
「d47食堂」
住所: 東京都渋谷区渋谷2丁目21−1 渋谷ヒカリエ 8階
営業時間:〈月火木〉11:30-20:00、〈金土祝前〉11:30-21:00

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