対応バンドは「AQUOS sense7 plus」より多い
基本性能を確認すると、チップセットはAQUOS sense6sと同じクアルコム製の「Snapdragon 695 5G」を搭載しており、メモリーは6GB、ストレージは128GB。現在のミドルクラスのど真ん中というべき性能で、ベンチマークや主要ゲームのグラフィック設定などを確認してもSnapdragon 695 5Gを搭載した他のスマートフォンと大きく変わらない。
ただAQUOS sense7 plusと違ってディスプレーやサウンドの性能強化はなされておらず、リフレッシュレートは60Hzで大口径のスピーカーユニットも搭載されていない。ディスプレーはシャープ独自のIGZO OLEDを搭載しているので十分見やすいが、映像やゲームなどを楽しむ際にAQUOS sense7 plusほどの満足感が得られない点は惜しい。
一方で、AQUOS sense7 plusより優位性のあるポイントもあり、それがモバイル通信の対応周波数帯だ。というのもAQUOS sense7は、AQUOS sense7 plusで対応していない5Gのn41(2.4GHz帯)とn79(4.5GHz帯)に対応するほか、4Gに関してもソフトバンクだけでなく、ドコモとauのプラチナバンド(バンド18、19)にも対応しており、携帯4社のどの回線で利用しても一定の性能を発揮できるようになっている。
これはソフトバンク以外の携帯3社から販売されることや、ソフトバンク独占販売のAQUOS sense7 plusと違って今後オープン市場向け(SIMフリー)モデルが登場する可能性があることなどが影響していると考えられるが、最近注目されるバックアップ回線のことを考えるならば、携帯電話会社を問わず利用できる安心感は大きいだろう。ちなみにSIMは物理SIM(nanoSIM)とeSIMのデュアルSIM構成となっており、もちろん複数回線を同時に利用することも可能だ。
バッテリー容量は5050mAhと、AQUOS sense6/6s(4570mAh)と比べ容量が増えている。AQUOS senseシリーズはIGZO技術を用いることでバッテリーの持続時間には定評があるが、さらに容量が増量されたのは安心感が高いだろう。さらに安心感という意味で言えば、IPX5・IPX8の防水性能とIP6Xの防塵性能、そしてFeliCaを搭載しているというのもやはり大きい。
【まとめ】“王道”の座は揺るがないが価格は悩ましい
AQUOS sense7はデザイン面などでシャープらしい個性を打ち出しながらも、ニーズが大きいカメラの性能はしっかり強化されており、それでいて安心して使える機能・性能には引き続き重点が置かれるなど、やはりミドルクラスの王道というべき内容に仕上がっていると感じる。突出した要素がある訳ではないものの、安心して人に勧められる点は大きなメリットといえるだろう。
ただ一方で、携帯各社・ブランドのオンラインショップで一括価格を確認すると、ドコモは5万4230円、au/UQmobileは5万9500円、楽天モバイルは4万9980円。従来3万円台というイメージが強かったAQUOS senseシリーズとして見るとどうしても割高感は否めない。もちろんその分機能・性能は向上しているし、各社の端末購入プログラムを利用すれば3~4万円台での利用も可能なのだが、値上げラッシュが続く昨今だけに、なおさら価格は悩ましいところだ。
| 「AQUOS sense7」の主なスペック | |
|---|---|
| ディスプレー | 6.1型有機EL(20.3:9) |
| 画面解像度 | 1080×2340ドット |
| サイズ | 約70×152×8.0mm |
| 重量 | 約158g |
| CPU | Snapdragon 695 5G 2.2GHz+1.8GHz(オクタコア) |
| 内蔵メモリー | 6GB |
| 内蔵ストレージ | 128GB |
| 外部ストレージ | microSDXC(最大1TB) |
| OS | Android 12 |
| 無線LAN | IEEE802.11ac |
| カメラ画素数 | 約5030万画素 +約800万画素(超広角) イン:約800万画素 |
| バッテリー容量 | 4570mAh |
| 生体認証 | ○(指紋、顔) |
| FeliCa/NFC | ○/○ |
| 防水/防塵 | ○/○ (IPX5,8/IP6X) |
| USB端子 | Type-C |
| イヤホン端子 | ○ |
| カラバリ | ライトカッパー、ブルー、 ブラック、ラベンダー(ドコモのみ) |

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