新車がないならカスタムすれば良いじゃない
自転車業界も商材不足が深刻です。まずコロナ禍で世界的に自転車需要が急増しました。密を避けるために電車やバスはやめましょうということです。そしてロックダウンによる部品供給難が続き、コロナで増えた需要に生産が追いつかず慢性品薄状態に突入。
シマノの部品供給がよほど足りていないのか、最近では低価格帯の自転車に「MicroSHIFT」なんていうWindowsが載っていそうな新興メーカーのコンポを見かけるようになりました。コロナ前なら10万円もしなかったエントリークラスのロードバイクも15万くらいまで高騰、来年はこれに円安が追い討ちをかけるでしょう。
高くてもお金さえ出せば手に入るというものでもありません。完成車は世界中で取り合いだそうで、今オーダーしても納車は半年、一年後が当たり前。車種によっては来年の分までもう売り切れなんてものもあるそうです。もちろんメジャーブランドのグラベルロードは人気ですから、中古でもなかなか見かけません。特に難しいのは自分に合うサイズを見つけること。
そこで老い先短いおじいさんは手持ちの機材で何とかしていくことにしました。
21世紀初頭に買ったキャノンデールのシクロクロスが家にあります。この「CYCLOCROSS1000」というモデルは、当時としては珍しい機械式ディスクブレーキ仕様でした。
シクロクロスというのは泥んこ道を走る競技のことで、これはそのために使う自転車。特徴としては悪路走行のために太いタイヤが履けて、ロードレーサーに比べてハンドル位置が高い。つまり競技さえ目的にしなければ、荒れた路面を楽な姿勢で走れる自転車ということで、当時購入に至ったものであります。
ん? タイヤも太いし全部ある。これは最近流行のグラベルロードとどう違うのか?
違いはバリバリの競技用車両ということ。だからフレームもフォークもバリバリに硬い。多摩川や荒川の自転車道をのんびり流して、たまに未舗装路に入るくらいなら良かったのですが、北海道の河川敷はきつい。なにしろ土手の上の道は、ほぼ砂利道。ガチのグラベルロードが延々と続くのであります。
でも、そのフレームの硬さがどうにかなるなら何とかなるのではないか。というわけで、とりあえず最近のサスペンションシートポストを買ってみました。
購入したのはREDSHIFTの「ShockStop Suspension Seatpost」という製品。お値段はアマゾンで3万4154円。アルミのシートポストなんて数千円で買えるものですから、高いと言えばバカみたいに高い。それでもグラベルロードの新車より1桁万円も安い。私はそう思ってエイヤとポチりました。
取り急ぎの感想ですが、もちろん砂利道も苦になりません。普段乗っているなんだかロードスターより乗り心地がいいような気さえして、その効果に衝撃を受けているというのが現在の状況であります。
ただこのシートポスト、自転車や乗り手を選ぶところがあり、また乗り心地と引き換えのデメリットも当然ながらあります。その詳細はまた次回。
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