このページの本文へ

G-Master Hydro Z690 Mini II/D4をレビュー

12700K&RTX 3080のデュアル水冷ミニタワーPCで高性能がゆえの爆音&設置問題におさらば!

2022年10月05日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトライッペイ

提供: サイコム

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

定番ベンチマークのスコアーはスペック相応で性能低下ナシ!

 ここからはG-Master Hydro Z690 Mini II/D4の性能面を見ていこう。まずは120mmラジエーターの簡易水冷クーラーで、Core i7-12700Kの性能を十二分に発揮できるのかという点を検証しよう。CPUの高負荷テストとしてに最適な「CINEBENCH R23」を用い、CGレンダリング速度から性能を計測してみた。

 結果は「pts」という独自単位のスコアーで表示され、この値が高ければ高いほど高性能となる。テストは全コアを使用する「Multi Core」、1スレッドだけのテストとなる「Single Core」の2通りあるので、その両方を試した。

CINEBENCH R23の結果

 Multi Coreが21414pts、Single Coreが1946ptsで、過去に試した多くのCore i7-12700K搭載機と同レベルだ。120mmラジエーターの簡易水冷クーラーだからといって大きく性能が下がることはなく、期待通りの性能を発揮できたと言っていいだろう。

 続いて、一般的な用途を想定した総合ベンチマークソフト「PCMark 10」を試してみよう。すべてのテスト結果から計算される総合スコアーのほか、アプリの起動速度やビデオ会議、ブラウザーといった軽い用途の「Essentials」、オフィスソフトの利用などを想定した「Productivity」、動画や写真編集などを扱う「Digital Content Creation」といったジャンル別のサブスコアーにも注目してほしい。

PCMark 10の結果

 総合スコアーは7861とそこまで高くない。これはどういうことかとサブスコアーを見ていくと、Digital Content Creationグループの「Rendering and Visualization Score」テストの値がかなり低くなっていた。このテストではPコアがほとんど使われておらず、電力効率の高いEコアがメインで動いていたことが原因だろう。

 OSがWindows 10の場合、第12世代CoreプロセッサーのPコアとEコアを効率的に利用できないことがあり、その影響でスコアーが低くなってしまったようだ。Windows 11にアップグレードすればスコアーは上昇するはずなので、気になる人は試してみよう。もちろん、無料でアップグレードできる。

 続いては、ゲームで重要な3Dグラフィックス性能を定番の「3DMark」でチェック。まずは「Time Spy」の結果を見てみよう。

3DMarkのTime Spyテストの結果

 Time SpyはAPIにDirectX 12を使っており、解像度は2560×1440ドット(WQHD)。そのため、比較的重ためのテストなのだが、スコアーは16990とスペック相応で、ゲーミングPCとしてかなり優秀と言える。

 解像度を3840×2160ドット(4K)に変更した「Time Spy Extreme」、DirectX 11を採用した「Fire Strike」、レイトレーシングを試せる「Port Royal」といったテストもあるので、その結果もまとめて紹介しておこう。自分が現在使っているPCとの性能比較に役立ててほしい。

3DMarkの結果。いずれもスコアーは高く、ゲーミングPCとしての高いポテンシャルを感じる

 もう1つゲーム系のベンチマークとして、今でも人気のあるMMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」も試してみよう。画質設定は「最高品質」だが、スペックを考慮すると解像度は1920×1080ドット(フルHD)だとかなり軽めになるため、3840×2160ドット(4K)にしている。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークの結果

 14662スコアーで、評価は見ての通り「とても快適」。4Kとはいえ、まったく不満なく遊べるレベルだ。もう少し細かい結果をレポート出力機能を使って見てみると、平均フレームレートは約98.7fps、最低フレームレートが58fpsとこちらも超優秀だった。

 一般的に、MMORPGであれば平均30fpsもあれば遊べるレベルで、最低フレームレートが30fpsあればまずカクつかず快適にプレイできる。G-Master Hydro Z690 Mini II/D4はこれを大きく上回っており、美しいグラフィックでストレスなく遊べることは間違いない。

 一方で、さすがに重量級のベンチマークとなる「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」だとスコアーは7862で、評価は「快適」に落ちてしまう。しかし、それでも4Kで遊べるだけの実力がある点はすばらしい。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークの結果。4Kだと「快適」だが、WQHDでは「非常に快適」と余裕がある

カテゴリートップへ