一般の人々も利用できる画像生成AIのリリース
現在ウェブ上では、いくつかの画像生成AIサービスが公開されている。会員登録やダウンロードをすればすぐに利用できるが、日本語は対応していないので、英語で入力する必要がある。
2021年11月、カナダの企業WOMBが画像生成AI「Dream」のサービスを開始。その人気はすさまじく、iOSのアプリ版はリリースから1ヵ月もたたないうちにAppストアの「Graphics & Design」部門で1位を獲得するほどだった。
ちょうど今、MidjourneyがSNS上で流行しているように、Dreamに描かせた抽象画がたくさん投稿されていたので、記憶に残っている人もいるかもしれない。以下は「Ukiyo-e of apples and rabbits(リンゴとウサギの浮世絵)」と入力して生成した画像。他のサービスも同じだが、画風を指定することができる。
2022年7月にベータ版として一般公開された「DALL-E2」はより精巧な画像を描くモデルだ。21年1月にはAIを研究する非営利団体OpenAIから「DALL-E」として発表されていたが、公開されるまでには時間がかかった。しかも一般公開したといっても先着100万人という制限がある。
#dalle2art - Twitter検索 / Twitter
そこで、OpenAIが発表していたわずかな情報をもとに、DALL-Eの簡易版としてBoris Dayma氏とPedro Cuenca氏が開発し、一般向けに提供しているのが「Craiyon」だ。DALL-Eを用いて開発したAIであるためもともとは「DALL-E mini」という名前だったが、紛らわしいとOpenAIから要請を受けて変更している。会員登録などの作業は必要なく、ウェブ上ですぐに利用できる。現在人気を集めている他の画像生成AIより精度は劣るが、とりあえず触れてみたい人におすすめだ。
2022年8月10日には研究者向けに「Stable Diffusion」という「美しさ」に重点を置いた画像生成AIも公開された。8月20日には「DreamStudio」としてwebサービス版がスタートしており、会員登録すれば誰でも試せるようになっている。
しかし、Stable Diffusionは一般向けサービスが開始する前から物議をかもしていた。ポルノ的な画像や暴力的な画像の生成の制限が、他のサービスに比べて緩いのではないかという指摘があるのだ。
This startup is setting a DALL-E 2-like AI free, consequences be damned | TechCrunch
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