シャオミ系のDuoQin(多親)は中国で5型ディスプレー搭載の簡単スマートフォンを出していますが、4G対応のフィーチャーフォンなども展開しており、年配者や年少者向けに低価格な端末を投入しています。最新モデルの「F22 Pro」はテンキー付きのフィーチャーフォンに見えますが、ディスプレー部分はタッチパネルでOSはAndroidを搭載。見た目はケータイながらスマートフォンそのものという製品です。
F22 Proの主なスペックは、チップセットがMediaTekのHelio G85、メモリー4GB、ストレージ64GBを搭載します。ディスプレーは3.54型(960×640ドット)、スマートフォン黎明期の製品と変わりません。カメラは800万画素でフロントに200万画素を搭載。このあたりはオマケ程度と考えればいいでしょうか。バッテリーは2150mAhです。中国向けの製品であり、LTEの対応バンドは1/3/5/7/8/38/39/40/41となっています。Wi-Fiのホットスポット機能も搭載するので普段はテザリング専用モデムとして使い、メインのスマートフォンの電源が切れそうなときにこちらを使う、なんてのもありかも。
OSはAndroid 12。そのままAndroidアプリが入るようなのでスマートフォンとしても使えます。メーカー側もモバイルペイメントや動画視聴に利用できることをアピールしています。GMSは乗っていませんが、うまいことGoogle Playが入ったら面白い使い方ができるかもしれません。
本体サイズは約58×147×9mm、重さは約116g。シンプルなデザインなのでミニマリスト向けの端末としてグローバル展開しても良さそうです。本体カラーはダークグレーとホワイトの2色。なお価格は999元、日本円で約2万円です。さすがにスマートフォンとしても使えそうなスペックなので、価格は格安とはいかないようです。
子供・学生向けのスマートフォンとしても設計されているため、アプリの使用時間を制限する機能も搭載。また、シャオミの音声AI「小愛」も内蔵されています。個人的には一般的なフィーチャーフォンより大きいディスプレーを搭載しているので、カメラ画質を高めた「Pro+」なんてモデルも欲しいところ。大人向けのサブ端末としても悪くないデザインなので、むしろメインで使えちゃうくらいの高性能モデルの需要もあるかもしれません。
Duoqinの新製品投入ペースは1年に1機種程度。他のスマートフォンメーカーと異なり1機種をじっくりと売る、そしてマイナーチェンジモデルも出していく、という戦略で製品展開を行なっています。フィーチャーフォンはまだまだ需要はあるものの、時代と共にユーザーニーズも少しずつ変わっていきますから、Duoqinはこれからも面白い製品を出し続けていくでしょう。そして日本のどこかの企業がF22 Proを日本向けにローカライズして出す、なんてことをやってほしいですね。
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