そもそも一眼レフカメラとは
一眼レフとは基本的にミラーを内蔵した構造のことだ。撮影者がのぞき込むファインダーに、レンズを通った映像を鏡で投影させるのだ。シャッターを押すと、ミラーが上がって撮影できる仕組みとなっている。
ミラーレスは、その名の通りミラーがない。レンズを通った映像はまっすぐイメージセンサーに当たり、電子信号に変換されて液晶モニターに映し出される。ミラーを内蔵せず、そのためのスペースも必要ないのでカメラ本体が小さく、軽くなったのだ。
数年前まで、ミラーレスはエントリーモデルで、プロが使うのは一眼レフという認識が一般的だった。ミラーレスはファインダーに表示される映像にタイムラグがあるため、ピントを合わせるのも遅い。動きのある被写体の撮影では一眼レフに軍配が上がっていたのだ。しかし、リフレッシュレートを上げたり、一眼レフとそん色ない速さでピントを合わせられる像面位相差方式を採用したりというカメラメーカーの努力で、性能は大きく向上した。今ではプロがミラーレスを選ぶのも珍しくない。
ニコンのカメラ これまでの歩み
ニコンは、1959年に一眼レフカメラ「ニコンF」を発売した。生産台数は、終了となる1973年までの15年間で80万台超え。その後のシリーズも国内外で安定した人気を保ち、現在に至るまで一眼レフの主要メーカーの一つだ。2011年にはミラーレス「Nikon1」シリーズを発売。以降、新作はなかったものの、18年にフルサイズセンサーを搭載したミラーレス「Z7」で本格的に再参入した。一眼レフは20年の「ニコンD6」以降新製品は登場せず、今回の撤退報道に至っている。ミラーレスの方では21年末にメカシャッターを排除した「ニコン Z9」を発売したほか、22年8月には「Z30」も予定している。
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