アドビは6月27日、京都電子計算が提供する自治体向けクラウドサービス事業「Cloud PARK」が、「Adobe Acrobat Sign」に対応したことにより、総合行政ネットワークLGWAN環境内で「Adobe Acrobat Sign」の利用が可能になると発表した。本年夏に実証実験を実施した後に、正式リリースを予定している。
行政業務および手続きデジタル化の動きが加速しているが、システム導入には、各省庁および地方自治体の情報セキュリティーポリシーに即しているかを厳しく精査する必要がある。そのため、LGWAN環境外にシステムを導入する場合は、ITセキュリティーの専門知識を持った職員の確保や、複数のベンダーが関わる複雑なシステムの構築など、導入実現までに様々なハードルがある。
一方で、すでに高度なセキュリティーを保持するクローズドネットワークであるLGWAN上にシステムを導入する場合は、導入までの時間を大きく削減できるほか、ITの専門知識がない職員でも安心して使用できるようになるという。
さらにAdobe Acrobat Signは、国内にデータセンターがあり、ISO 27001などの国際規格にも準拠する強固なセキュリティーを保持しているほか、行政機関が認可した電子ドキュメントの証明であるGPKI等の「デジタル署名」に対応しているため、契約、申請、認定含むすべての行政業務において使用できる。また、既存業務システムと密な連携を行う様々な機能やAPIを提供しているほか、34言語に対応し、海外のベンダーや利用者とのやり取りにも使用可能だ。