イタリア公共交通機関の
キャッシュレス化が進んでいた!
3年ぶりのヨーロッパ取材でイタリア・ミラノへ来ています。いまやどの国でもスマートフォンがあればなんでもできる時代で、ミラノでもスマートフォンアプリを使って交通機関の切符を買うことができます。ただしQRコードチケットなので、ミラノの人たちの様子を改札口で見ていると、読み取りがうまくいかない例もたまにみられました。中国ではQRコードチケットはメジャーな存在で誰もが慣れていますが、ミラノではまだもう少し時間がかかるのかもしれません。
一方、日本でもクレジットカードのコンタクトレス決済を使った電車の乗車の実験が始まっていますが、ミラノではすでに鉄道でクレジットカードが利用できるようになっています。ミラノの空の玄関、マルペンサ空港では空港鉄道「マルペンサ・エクスプレス」の切符自動販売機のそばに、クレジットカードのコンタクトレス決済端末が設置してあります。ここにクレジットカードをかざして緑色のランプが点灯すれば決済OK。ちなみに筆者は楽天銀行のデビットカードを持ってきましたが、メールですぐに決済情報が送られてきました。
なおイタリア国鉄(Trenitalia)とミラノ近郊鉄道(Trenord)は改札口がないため、そのまま乗車可能。しかし検札で切符がないことがわかると50ユーロ(約7100円)の罰金です。自動販売機で切符を買った場合も、乗車前に刻印機に切符を通して乗車時間を印刷しなくてはなりません。刻印のない切符の場合も同様に検札でひっかかります。そう考えるとクレジットカードをかざしての乗車は楽ですね。
一方、ミラノの地下鉄(Azienda Trasporti Milanesi, ATM)は改札がありますが、前述したようにQRコードにも対応するほかクレジットカードのコンタクトレス決済も利用できます。改札口の上に読み取り機があるのでカードをかざせば決済されます。ただし、この方法は1回券2ユーロ(90分有効)のみしか使えません(ゾーンMi1-Mi3、以下同様)。
スマートフォンアプリで買えるQRコードチケットは1回券2ユーロと1日券(24時間有効)7ユーロのみ。3日券(72時間有効)は12ユーロ(約1700円)とオトクなのですが磁気式の紙の切符であり、自動販売機や街中のキオスクなどでしか買えません。その自販機はやはりコンタクトレス決済が利用できます。筆者が試したところ、楽天銀行のデビットカードはマルペンサ・エクスプレスは使えましたが、地下鉄の自動販売機はエラーで使えませんでした。
ヨーロッパはそもそもクレジットカード決済はかなり昔から進んでおり、「スマホで支払い」が登場する以前からカードでの支払いがあちこちで利用できました。交通機関でのカード対応も当然の流れということなのでしょう。海外からの渡航者にとってもアプリを使うよりもカードのほうが楽でいいかもしれませんね。
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