マツダ・ロードスターのオーナーにとって、1年で最も大きなお祭りと言えるのが「軽井沢ミーティング」です。これは、軽井沢駅前のスキー場駐車場にて、毎年5月下旬に開催されるロードスターのオーナーズ・イベント。今年は、開催30回目となる区切りのイベントでした。どんな様子だったのかをレポートしたいと思います。
イベント参加の手続きは4月からスタート
ロードスターの「軽井沢ミーティング」は、有志ボランティアが主催しています。マツダも現場に社員を送るなど、協力していますが、あくまでも主体は有志ボランティア。業者がビジネスとして開催しているわけではありません。ですからイベント当日に、駐車場の案内などを行っているスタッフも自腹で参加費を払い、その上で働いています。しかも、参加希望者が殺到しているため、会場のキャパシティを軽々とオーバーしているのが現状。そんなイベントですから、参加申し込みなどの手続きも独特なものとなっています。
まず、参加申し込みは2段階で行ないます。最初に駐車場の枠を往復ハガキで申し込み、その後、人の参加をネットで申し込みます。当日になってからの申し込みは受け付けてもらえません。超人気イベントですから、ちゃんと事前の申し込みは必要というわけです。申し込み方法は、2月ごろから「軽井沢ミーティング」の公式サイトに掲載されます。
今年は、久しぶりに新車(990S)を購入したということで、「軽井沢ミーティング」には、愛車で駆けつけようと考えていました。そのため、3月になって「軽井沢ミーティング」の公式サイトにて申し込み受け付け開始の案内が公開されたのを確認して、すぐに往復ハガキにて駐車場を確保するための申し込みをしました。駐車場の枠が限られているため、クルマの参加申し込みは抽選となっているのです。
ところが4月下旬に戻ってきた抽選のお知らせは、なんと「落選」! 戻ってきたハガキには「今年は2000台を超える応募があり、抽選で1100台に駐車券を発行させていただきました」との説明があります。応募2000台というのは過去最高レベルのはず。去年、一昨年は、2年連続でコロナ禍によって、毎年恒例の5月ではなく、秋に変更になった「軽井沢ミーティング」。今年はコロナ禍が落ち着きを見せたということで、ワッと参加希望者が増えたということでしょう。それに対して駐車場の枠は例年通り。ということで倍率アップとなり、結果、落選となったようです。
仕方ないので、前夜に現地ホテルにて実施される同イベントの前夜祭に参加して、ホテルにクルマを置いて参加しよう~と思ったら、駐車場落選を知った4月下旬では主催者が用意したホテルのツインルームもすでにいっぱい。万事休す。今年は、残念ながら新幹線での日帰り参戦となりました。
爽快な高原の休日にロードスター1140台と
オーナー2180人が駆け付けた
今年の「軽井沢ミーティング」の開催は、例年通り、5月最後の週末となる、28日と29日でした。28日の昼間に「コマ図ラリー&コマ図ドライブ」が行われ、夜に軽井沢プリンスホテルにて前夜祭(夕食会)が開かれます。
2日間にわたって開催されるイベントですが、メインとなるのは29日のプリンススキー場駐車場でのミーティングです。朝8時の開場のゲートオープンにあわせて、周辺にはロードスターだけの渋滞が発生するのが毎年恒例です。
とはいえ、今年は新幹線ということで、現地に到着したのは9時。現地の天候は快晴! それでも軽井沢ということで、吹く風は若干寒いほど。日差しは強いものの、汗だくになるわけもでもなく、絶好のイベント日和です。現地は9時の時点で、ほとんどの参加者がイベント会場の駐車場にクルマを停めており、見わたす限りのロードスターという絶景となっていました。聞けば、この日に集まったのはロードスター1140台、オーナーは2180人とか。これだけのロードスターが集まるのは、国内だけでなく世界でも珍しいはず。ですから、会場は開会式前からすでに人でいっぱい。しかも、みんながみんな笑顔というのも、このイベントならではでしょう。
そんな会場内のステージ前で、開会式を待っていると、目の前を通り過ぎようとしたのが、ND型ロードスターの開発を担当した元主査の山本修弘氏です。さっそく「最近は、何をしているのですか?」と尋ねてみました。
「主査をやめてロードスター・アンバサダーになって、NAロードスターのレストアのサービスを4年ほどやってきました。今は、人材育成をしようかなと思って、マツダの本部内の主査を中心とした人材育成をやっています」と言います。どうやら現役の主査に対して先輩からアドバイスをしているようです。最近のNDロードスターの販売の好調さに対して、いかがですか? と聞けば「齋藤さん(現在のロードスターの主査)らしく、齋藤さんの思いが込められたクルマが出てきて、見事に成功している。うれしいですよね」と会心の笑みを見せてくれました。
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