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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第317回

#WWDC22(1):

アップル初のApple Parkでの開発者イベント、初公開の「Loop Building」とは

2022年06月08日 12時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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Loop Buildingを初めてとらえる

 今回は、メインの巨大な円盤「Loop Building」にある社員食堂「Cafe Mac」でのイベント開催ということで、プレスもLoop Buildingに案内され、自由に撮影が許されました。

 Loop Buildingは完全に円形、4フロアの建物です。内側はくりぬかれて、果樹園や池がある広場になっています。建物の外側から入るとロビーとなっていて、エレベーターや階段、ATM、そして奥には必ずカフェバーがあり、コーヒーを片手に社員が談笑できるスペースを用意しています。

 エリア間の移動は外側の円周道路か、建物一番内側の円周廊下を用います。当然、内側の廊下の方が歩行距離は短くなりますが、外側にはApple Park内で使えるシルバーのシェアサイクルが利用できます。

 ガラス張りの廊下には、一定間隔でソファが置かれており、建物のエリアの間はガラスの壁と扉があります。iPhoneを見ながら歩いていると激突してしまいそうです。

 こんな導線で、WWDC2022の基調講演会場まで歩くこと10分弱。Cafe Macにたどり着きました。

 巨大な社食「Cafe Mac」は、食事を提供するエリアが両サイドにあり、中央部分は4フロア吹き抜けの飲食スペースが用意されています。室内に大きな木が植えられ、ループの内外にも屋外席が用意される、1万2000人の胃袋を支える食堂です。

 円盤の側面の巨大なガラスの壁は開閉式で、WWDC2022当日のように天気が良く風が弱い日はこれを開け放ち、屋外と屋内の空間がつながる、非常にさわやかで開放的なスペースができあがります。

 今回の基調講演会場は、円盤の外側の屋外席に巨大スクリーンを設置し、そこから室内に至るまで椅子を並べて客席を作り、ストリーミングと同じ映像を会場で一緒に楽しむ、というスタイルで企画されました。

 カリフォルニアの強い日差しの下での基調講演が、いよいよ始まるのです。

(つづく)

 

筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。モバイルとソーシャルにテクノロジー、ライフスタイル、イノベーションについて取材活動を展開。2011年より8年間、米国カリフォルニア州バークレーに住み、シリコンバレー、サンフランシスコのテックシーンを直接取材。帰国後、情報経営イノベーション専門職大学(iU)専任教員として教鞭を執る。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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