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デベロッパー with アップル 第4回

iPhone対応“自動文字起こし”アプリ「UDトーク」賢い使い方を開発者に聞いた

2022年05月21日 12時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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多彩な言語に対応するUDトークの外国語翻訳。話した内容を日本語に“翻訳もどし”ができるので安心だ

外国語のリアルタイム翻訳にも使える

 UDトークの音声認識、自動文字起こしはクラウドサーバーを介して実施する。無料版を使う場合、音声認識率向上のため音声データの収集と再利用に協力を求められる。有償プランではUDトークから送られてきた音声データは認識処理が終わった後に削除される。音声認識の精度そのものには無料版・有料版の間で差がない。青木氏によると現在約8割のユーザーが無料版を使っているという。

 また事前にシャムロック・レコードに申請すれば、官公庁や自治体、教育機関の場合もアプリを無料で使える「アプリ導入プログラム」がある。同様に、仕事として聴覚障害者を支援している方のために無償のアカウント提供プログラムも用意されている。

 UDトークは主に3つのコミュニケーションを助けるアプリとしてその特徴をアピールしている。

・「音声認識+音声合成」機能を使った視聴覚障害間コミュニケーション
・「多言語音声認識&翻訳」機能を使った多言語コミュニケーション
・「漢字かな変換や手書き」機能を使った世代間コミュニケーション

 例えばシンプルに、ミーティングの議事録を残しておきたい時にUDトークが役に立つ。筆者はインタビュー取材の音声を文字に起こしてメモ代わりに参照している。iPhoneやiPadでUDトークを使う場合は音声録音が同時にできるのでとても便利だ。

 一人のユーザーが立ち上げた「トーク」に、複数のUDトークユーザーがインターネットを介して参加するオンラインミーティングにも使える。各自の発言がユーザーごとに分けて文字化される。

 ミーティングの参加者が話す言語が異なっていても、複数言語の文字起こしに対応するUDトークならばリアルタイム翻訳アプリとしても使える。例えばアプリが機械翻訳を使って、日本語から自分のわからない言語に翻訳したテキストを、ふたたび「翻訳もどし」もできるので、とんちんかんな応答で会話の相手を戸惑わせるリスクも回避できる。とても気の利いた機能だと思う。

 起こした文字の漢字表記に“読み仮名”をふったり、認識結果を“大阪弁で表示”する機能もまたユニークだ。会話に頻出する専門用語などはアプリ内辞書に単語を登録できる。この機能を活用すれば、ユーザー自らの手でUDトークを賢く育てられるというわけだ。

様々なユーザーのアクセシビリティを高めるために設けられた「読み仮名」機能

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