KADOKAWA Connectedは5月11日、学校法人 角川ドワンゴ学園 N高等学校(N高)、S高等学校(S高)に10Gbpsの高速光ファイバー回線を構築したと発表した。
KADOKAWA Connectedは、日本最大級の動画サービス「ニコニコ」をはじめとし、KADOKAWAグループで展開するサービスや施設のネットワーク構築を担っており、豊富なインフラ構築経験を保有。今回、N高/S高の4月に開校した通学コース新キャンパスのうち、 秋葉原キャンパス・渋谷キャンパス(東京都)ダークファイバ-を用いた10Gbps回線を構築。
ネットの高校であるN高/S高では多くの企業で使われているICTツールを利用し、ネットを介した学習やコミュニケーションを行なっており、生徒はZoomを使って遠隔地にいるほかの生徒や教職員たちとリアルタイムでコミュニケーションしたり、Adobe Creative Cloudを活用して授業における提出物などを制作しているほか、VRヘッドセット「Meta Quest 2」を使ってバーチャル空間内での学びや交流を日々行なっているほか、近年ではeスポーツも生徒同士での対戦や交流も数多く実施されている。
高速かつ低遅延で安定したインターネット環境に対する生徒のニーズに応えるため、無線LANやインターネット回線の徹底的に強化。新キャンパスに導入した10Gbpsの専用線は、インターネットプロバイダーではなくKADOKAWAグループのバックボーンに直結。
ニコニコ動画やニコニコ生放送のサービス提供で使用されるKADOKAWAグループのバックボーンは総容量1.9Tbpsにものぼる巨大なネットワークだが、インターネットからKADOKAWAグループのバックボーンに対してはニコニコ動画のサーバーなどへの膨大なアクセスがあるが、バックボーンからインターネットへのアクセスはほぼなく、今回はこの空いている帯域を活用することで一般的なプロバイダーでは実現困難な超広帯域かつ低遅延なインターネット接続を提供したという。
また、同時にWi-Fi 6に対応した無線LANルーターとして、KADOKAWAの大型複合施設「ところざわサクラタウン」で実績のある機材を導入。Wi-Fi 6対応端末で最適な通信設定の場合、1端末あたり400Mbps前後(実測値)の速度でインターネットが利用可能となっている。
これにより、キャンパスにいる生徒が同時に8Kなどの高画質映像を視聴したり、VRChatをはじめとした大容量のデータ通信が必要となるメタバースアプリケーションを使用しても、全員がストレスなく利用できるほか、授業で生徒同士がネットワークを介して共同で制作を行なう際にもスムーズなコミュニケーションが可能。超低遅延なインターネット接続が求められるeスポーツも快適に楽しむことができるという。