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最高峰性能の小型マシン「Mac Studio」に新iPhone SE/iPad Air登場! 2022年春のApple Event 第33回

その手があったかと驚かされたアップル「Max×2=Ultra」【柴田文彦】

2022年03月19日 15時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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もはや標準iPhoneと化したiPhone SE

 この時期に、わざわざ新色を追加してきたiPhone 13とiPhone 13 Proを見ると、もうだいぶ前からそうだったのだろうが、iPhoneもファッションアイテムとしての性格が、かなり強くなったものだと感じる。感心するのは、単に緑色を追加したということではなく、iPhone 13で追加した「グリーン」と、iPhone 13 Proで追加した「アルパイングリーン」が、微妙に異なるトーンの緑だということ。たぶん実際に手に取って見れば、印象はだいぶ異なるのだろうが、映像では、光の当たり方しだいで区別が付きにくい程度の違いに見えた。

 この微妙な差異こそは、ファッション性の高い製品であることの証明のようなものだろう。ここまでくれば、色を変えるためだけに機種変更したり、同じ機種で別の色に乗り換えたりする人が出てきても不思議ではない。

 少し前まで、日本でも在庫一掃セールのような販売方法があちこちで話題となっていたiPhone SE(第2世代)だから、このタイミングで新世代の製品が登場するのは、むしろ当然のことだったのかもしれない。2016年に最初のiPhone SEが登場した時には、ここまで世代交代を繰り返す息の長い製品になるとは、正直思っていなかった。

 画面サイズやカメラの数などには違いがあるものの、性能的には最新のiPhone 13/Proとほとんど変わらないのだから、これはかなりコスパの高い製品と言える。それにしても、Touch IDを内蔵したホームボタンを堅持し、画面の上下にかなり広いベゼルが付いたスタイルを維持しているのは、なんだか清々しさを感じさせる。

 この製品は、やはり長期間同じスタイルを維持し続けている素のiPadに対応するものだろう。いずれも「業務用」という雰囲気すら感じさせる製品となっている。

iPad Airは、やはりiPad Pro Airだった

 この時期に、iPad Airがアップデートされたのは、正直意外に感じられた。なんとなく、Airが今のスタイルになってから、まだそれほど長期間は経過していないような気がしていたからだ。しかし実際には、Airが第4世代になって、現在のフォルムを獲得したのは2020年の9月だったのだから、ちょうど1年半が経過したことになる。代替わりの早い昨今のモバイルデバイスの中では、むしろアップデートまでの期間は長かったと言える。

 そして登場した第5世代は、色はともかく、見た目は全世代とほとんど変わらない。それでいてM1チップを搭載するという大きなインパクトを内に秘めている。

 以前から筆者は、iPad Airは、むしろ「iPad Pro Air」と呼ぶにふさわしいような内容の製品だと感じ、折に触れてそう書いてきた。これでその傾向はますます強くなったと言えるだろう。定量的な性能評価が楽しみだが、このモデルの最大のライバルは、11インチのiPad Proであることは間違いない。

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