最高峰性能の小型マシン「Mac Studio」に新iPhone SE/iPad Air登場! 2022年春のApple Event 第6回
最大20コアCPU/64コアGPUの化物プロセッサ「M1 Ultra」 小型マシンの「Mac Studio」に搭載
2022年03月09日 06時10分更新
アップルは、一昨年秋から製品での展開を開始した独自プロセッサ、Appleシリコン「Apple M1」シリーズの最上位として「M1 Ultra」を公表。その搭載製品であるプロ向け小型デスクトップ「Mac Studio」を発表した。
すでに超高性能なM1 Maxを
さらに2つドッキングしたのが「M1 Ultra」
M1 Ultraは、昨秋に登場したM1 Max(MacBook Proシリーズに搭載)の2つのダイを独自のアーキテクチャである「UltraFusion」を用いて接続。CPUは20コア、GPUは48コアまたは64コアと、M1 Maxのそれぞれ2倍となっている。このように2つのチップを接続するには、通常はインターフェース部での遅延の発生、帯域幅の減少、消費電力の増加が発生するが、1万を超える信号で接続することで、低遅延に加え、主要なチップ間接続技術の4倍以上の帯域幅を確保しているという。
一方で、Appleシリコンの特徴であるワットパフォーマンスの高さも維持。16コアCPUのPCと比較して、同じ電力消費量で90%高い処理性能、ハイエンドクラスの外付けGPUと比較して、同クラスの性能を200W少ない電力で実現する。また、アプリケーションからは1つのプロセッサとして認識されるため、プログラムの変更は必要ないとのこと。
弁当箱のような小型筐体に化物プロセッサを内蔵
超強力プロ用小型マシン「Mac Studio」
このM1 Ultraを搭載する(M1 Maxも選択可能)「Mac Studio」は、従来のMac miniを縦方向に伸ばしたようなイメージの小型マシン。197×197×95mmというPCとしては小型の筐体に、前述のパワフルなプロセッサを内蔵。本体下部から吸気し、背面に排出する冷却機構でその高い性能を存分に発揮させられるという。また、電源を内蔵しているのも便利な点だろう。
インターフェース類も充実しており、背面にはThunderbolt 4×4、10GbE、USB Type-A×2、HDMI、ヘッドフォン端子。前面にもThunderbolt 4×2(M1 MaxモデルはUSB-C×2)、SDXCカードスロットが用意される。外部ディスプレーは、USB-C経由で6K×4とHDMI経由で4K×1の最大5台をサポートする。
M1 Max(10コアCPU/24コアGPU)搭載モデルは、32GBメモリー(64GB選択可)と512GB SSD(1/2/4/8TB選択可)の組み合わせで24万9800円~。M1 Ultra(20コアCPU/48コアGPU)搭載モデルは、64GBメモリー(128GB選択可能)と1TB SSD(2/4/8TB選択可)の組み合わせで、49万9800円から。M1 Ultra搭載モデルでM1 Ultraを20コアCPU/64コアGPUにすると+11万円、メモリーを128GBにすると+8万8000円。
すでに予約受付を開始しており、3月18日に発売予定。

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