休日や出先の帰り道に中古レコード店に立ち寄る不肖。お目当てをゲットしたら、早く針を通したいところですが、その前にやることがあります。それはレコード盤面のクリーニング。ですがコレを手でやるのは、かなりシンドイですし、思ったほどは落ちなかったり……。そこで今回ご紹介するのが、ハミングル(HumminGuru)の超音波レコードクリーニングマシンです。これが「乾燥機能付き」で「4万円ちょっと」というコスパ最強機なのです!
レコードクリーナーはいくつあってもいい
レコードクリーニングマシンは、クリーニング液を塗布し、溶けて汚れたクリーニング液を吸い取る「バキューム式」と、水(精製水)を介した超音波洗浄で汚れを落とす「超音波式」の2種類があります。それぞれ取れる汚れが異なるほか、運用面のメリットとデメリットがあります。
筆者はすでにバキューム式で、クリーニングマシンの老舗メーカーである英国キースモンクスの最新機「プロディジー」を所有しており(レコードもCDも綺麗に! 音楽ファンならキース・モンクスのクリーニングマシン「プロディジー」をゲットせよ!)、そのクリーニング能力に満足しています。満足しているならそれで終わり、のハズですが……。
出先でメガネ屋の軒先にある超音波洗浄機でメガネをクリーニングした時のこと。普段からマメに洗剤で洗っているにも関わらず、フレームから汚いものが浮き出てくるではありませんか。その様子を見て「レコード盤は溶液で汚れを落とすだけではダメで、物理的に落とす必要があるのでは?」と思ってしまったのです。こうなると最後、超音波洗浄機が欲しくて仕方なく……。物欲っておそろしいものです。
「それなら最初からバキューム式ではなく、超音波式を買えばよかったのでは?」という話になるのですが、超音波式には大きく2つの弱点があります。その1つは「盤を乾かす工程がある=手間がかかる」こと。濡れた盤面を綺麗な布(もしくは不織布)で濡れた盤面をふき取り、完全に乾かす必要があります。でないと盤面にカビが発生してしまうのです。この乾燥作業が実に面倒この上なく、バキューム式を選択したのです。
乾燥機能付きの超音波式レコードクリーナーがなかったわけではありません。ですが、これがお値段なんと70万円(税抜)だった上に、現在は販売終了。売ってなければ買えないわけで、諦めていたのですが、別の会社から乾燥機能が付いた超音波式レコードクリーニングマシン「ハミングル」が出るというではありませんか。話を聞いた時「お高いんでしょ?」と思ったのですが、これが乾燥機能付きで価格は約4万円! なんと1/14のプライス! これはポチらずにはいられません。ということでポチってしまったのです。
もともとはクラウドファンディングだが
公式サイトからも購入できるハミングル
ハミングルはHappy Well International Enterprise Ltdという香港企業のサポートによって、2020年12月にキックオフしたクラウドファンディングのプロジェクトで誕生したようです。というのは不肖は英語がチンプンカンプンな上に、日本語サイトがあるものの、経緯とかがよくわからないから。ちなみにHappy Well International Enterprise Ltdは、オモチャを作っている会社のようで、工場の規模はとても大きい模様。その様子はホームページで見ることができます。
不肖はこのクラウドファンディングに参加しまして、長い間待って、ようやく手に入れることができたというわけです。クラウドファンディングということは、もう販売していないのか? というとそのようなことはなく、現在でもホームページから個人輸入が可能です。そのお値段は2950香港ドルということで、4万3000円前後(2021年12月現在)。これに送料が5000円ほど(FedEX)加わって、5万円弱ということです。
海外から渡ってきた段ボールを開けると、中からは綺麗な箱が姿を現わします。なかなか立派な感じです。
さらに中を開けると、本体のほか、メンテナンス用品、ACアダプターなどの付属品、英文で書かれた取り扱い説明書が出てきます。うれしいことに、エアフィルターや水のフィルターも5つほどついてきます。
このハミングルのよいところは、乾燥機能がついただけではありません。レコードラックに収納できること! しかもACアダプターが本体とカバーの間に入れることができます。レコードクリーニングマシンは意外と場所を取るので、このコンパクトさはとてもいいですね。