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iPhoneとAdobeで極める! もっと「映える」写真のつくりかた

2021年12月30日 12時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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iOS版「Adobe Lightroom」アプリの画面。左側のように画像のディティールを調整したり、右側にある通り色合いの微調整も自由自在に作り込めます

Adobeのツールならアップルのデバイスを横断した
スムーズな写真編集ができる

 Adobeのアプリを活用すると、iPhoneのApple ProRAWで撮影した写真をさらにディティールまで、表現にこだわりながら加工・編集ができます。

 それだけでなく、アドビが有償サービスとして提供するCreative Cloudプランに含まれる「クラウドドキュメント」を使うと、同じアプリケーション間であればクラウドに保存したファイルをMacにiPadなどのデバイスを横断しながら、スムーズに製作作業を継続できます。

 最初にiPhone 13 Proで撮影したApple ProRAWの写真に、iPhoneだけで映える加工を施すところから始めましょう。

 iOS標準の「写真」アプリが搭載するRAW画像データの編集機能も実にシンプルで良くできていますが、アドビがApp Storeから無料で提供するフォトエディター「Adobe Lightroom」アプリを使えば、さらに凝った写真の加工・編集ができます。

 例えば、夜間に紅葉を撮影した写真。アプリの「効果」設定を開くと、「明瞭度」や「かすみの除去」といった、デスクトップ版のLightroomアプリケーションを使ったことのある方に馴染み深いパラメータが表示されます。数値を追い込むと被写体の輪郭が鮮鋭感を増してきます。「カラー」設定に入ると、ホワイトバランスや色かぶり、彩度などの項目が色域ごとに細かく追い込めます。iOS標準の写真アプリよりも、奥行き感に一段と深みのあるリアルな写真が残せました。

左側がLightroomで編集する前、右側が編集後の写真。明暗と色彩を整えたことで、夜景に奥行きが感じられるようになりました

 HEIF/JPEG形式で撮影したiPhoneの写真をLightroomに読み込んで、上記のような加工を加えることもできますが、明部が白飛びしたり、思い通りの色合いに補正できない場合も多くあります。iPhoneで撮影した写真から期待通りの「映え」感を引き出すのであれば、やはりApple ProRAWとAdobe Lightroomアプリの組み合わせがベストです。

写真に写る人物に「マスク」をかけて、選択箇所だけに加工を施すことも可能。つるっとした美肌にも簡単に整えられます

 ひとつ気をつけるべき事は、Apple ProRAWの写真データは1件あたりのファイル容量が約30MB近くにも上ります。そしてLightroomによる加工処理を加えると、さらにデータサイズは肥大します。画像ファイルが増えるほど、デバイスの内蔵ストレージの空き容量がみるみるうちに削られることを肝に銘じつつ、大事な写真データは外部ストレージにバックアップする習慣も身に着けるべきでしょう。

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